値段に対して非常にウマい寿司を食べさせてくれる、全国の回転寿司チェーン。ロケットニュースでもフェアが開催されるたびに、それなりの頻度でレビューをお届けしている。
直近だと、はま寿司で開催中の「北海道&東北うまいもん祭り」や、スシローで開催中の「全国うまいもん市」についてもお伝えした……が、実はスルーしている限定メニューがある。そう、期間限定の麺類だ。
・回転寿司屋の麺類
フェア対象メニューにはもちろん目を通しているので、新作の麺類が登場していることは毎回ちゃんと気付いている。それでも直近のみならず、過去の回転寿司系レビューまで目を通しても、麺類の新作はスルーしがちな傾向があると思う。
なぜなのか? その辺は担当した者のみぞ知るところだと思うが、例えば先日はま寿司のフェアをレビューさせて頂いた時の筆者の場合、スルーした理由は「ちょっとラーメンまではお腹に入らなかった」というもの。物理的限界というヤツだ。だいたい毎回そんな感じ。
しかし、最近の回転寿司屋の麺類は侮れない。時には圧倒的なウマさから寿司以上に注目され、SNSなどのネットを中心にバズるケースとてある。スルーしたままでいるには勿体ない。
この記事を執筆している2021年8月27日現在、ちょうどスシローとはま寿司という当サイトではおなじみの2社がそれぞれフェアを開催中。限定のラーメンも登場しているので、さっそく食べ比べてみるぞ!
・くら寿司は?
と、その前に。恐らく出て来るであろう「くら寿司は?」というお声に対してアンサーを。実はくら寿司も、2021年8月27日現在は「極上とろフェア」を実施中。Twitterでも「あと3日」とツイートしている。
\あと3日/
🌊『極上とろフェア』開催中🌊
贅沢なとろを詰め合わせた『厳選まぐろとろ三種』がオススメ✨
超お得!『極み熟成 中とろ』がなんと110円!
見逃せないお寿司が盛りだくさん👀 pic.twitter.com/XV1RGBnEes— 無添くら寿司【公式】 (@mutenkurasushi) August 27, 2021
そしてフェア対象メニューには「黒毛和牛ぶっかけうどん」という、実にウマそうなメニューが入っている。実はこの企画を思いついた時、くら寿司、はま寿司、そしてスシローの3社の期間限定ヌードルを食べ比べる予定だった。
が、いざ食べて回ろうとしたところ、筆者の行動圏内にある全てのくら寿司にて、このメニューは売り切れとなってしまっていたのだ。今回不参戦なのはそういう理由。ある店舗で聞いたところによると、もう数日早ければいけたもよう。
・スシロー
ということで、まずはスシローからだ。今回のフェアでスシローがブチ込んできたのは、その名も「阿波尾鶏ラーメン(税込み418円)」。
おいおい、阿波踊りにちなんで阿波尾鶏ってか? 随分とノってるじゃねぇか。ゴキゲンかよ。と思ったのだが、ガチでそういう品種らしい。まあ、名前の元ネタは阿波踊りに間違いなかったのだが。
そして現物がこちら。たっぷりとネギが乗っており、スープは濃そうなビジュアル。そして、阿波尾鶏のものと思しき鶏肉が2ブロック見える。トッピングが割とシンプルだが、その辺がどう影響するのかも注目したい。
麺を持ち上げてみると、何かが練り込まれているように見える。食べてみると、麺はやや太めでツルツルした口当たり。モッチリしているが、歯切れは良い。
まず最初に来るのは、ラーメンの総量に対して割と多めに入っているネギだ。シャキシャキのネギの香ばしさが美味い。そしてネギの後からやってくる鶏のうま味。鶏肉も鶏の味がしてウマい。
スープはほどほどに濃く、とろみがあり、鶏の味もしっかり出ているのだが、それでいてさっぱりしている。後味に魚介フレーバーがほのかに香るのもイイ。
ということで総評としては、値段に対していい感じのクオリティだと思う。主役は間違いなくスープ。個人的には、麺がもう少しハードでツルツルしてないタイプの方が、よりスープと絡んで良かったのではと思う。だが、これはこれでアリだ。5段階評価なら3.5くらいとしたい。
・はま寿司
お次は、はま寿司だ。その名も「山形冷やしラーメン(税込み418円)」。
実はこちらも、最初に行った店舗では売り切れていた。やはり今回は色々と出遅れていたらしい。次があるなら早めに動こうと思う。
が、別の店舗で無事に食べることができた。現物がこれだ。単に冷たいだけかと思っていたが、まさか氷が入っているとは。本気で冷やしに来ている。スープは半透明な醤油ベース。
トッピングはチャーシュー、半熟煮卵、メンマといったベーシックな面子に、いかにも「冷やし」らしさのあるキュウリ。スシローと比べてトッピングの豊富さが光る。
麺は細めで、食べべみるとかなり硬め。というか、冷えて締まっている感じだろうか? あまりツルツルしておらず、ラフでハードなストラクチャーだ。スープの味は濃い目だが、冷えているのでマイルドに感じられる。オーソドックスな冷やしラーメンという感じだ。ピリ辛風味にしたらもっとウマくなりそう。
これは暑い時期ならではのウマさというヤツだろう。惜しむらくは、はま寿司店内の空調が素晴らしく、クーラーが効いていて涼しい点だ。このラーメンの真価は蒸し暑い中でこそ発揮される気がする。5段階評価なら3くらいとしたい。
・阿波尾鶏
ということで今回の、同時期に開催された回転寿司チェーンのフェア限定ラーメンを比べてみる企画。筆者個人の独断で、スシローの阿波尾鶏ラーメンの勝ちとしたい。トッピングや麺は可も無く不可も無くという感じだったが、スープが美味くて飲み干してしまった。
ところで両方食べて感じたのだが、はま寿司の「山形冷やしラーメン」のトッピング(チャーシューとキュウリ以外)と麺を、スシローの「阿波尾鶏ラーメン」にブチ込んだら最強になる気がする。
「阿波尾鶏ラーメン」の真骨頂のスープはマジでウマい。とろみがあるため、もっとラフでハードな麺……つまり今回の「冷やし山形ラーメン」の麵のほうが、もっとよく絡む気がするのだが……どうだろう? 皆さんも是非食べてみてくれ!
参考リンク:スシロー、阿波尾鶏、はま寿司、Twitter @mutenkurasushi
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.