たっぷりのスパイスとハーブが味わい深く、おまけにいろいろな料理に使いやすい鶏肉とあって、自己流アレンジがたびたび話題になるケンタッキーフライドチキン。

昨年発売されたオフィシャルブックにレシピが載っている、と聞いて「へぇぇ」と思っていたが、2021年8月からはKFC公式サイトでもアレンジレシピを公開。だれでも無料で確認できるようになった。

「1番美味しい状態で提供する」のが飲食店のはずなのに、アレンジを推奨するとはこれいかに! と物申そうかと思ったが、作ってみたら目玉が飛び出るほど旨い! 「そのまま食べるか」「アレンジするか」の論争が起こりそうな勢いである。


・スパイシーカオマンガイ

ケンタッキーのアレンジレシピといえば、チキンと一緒に炊く「炊き込みご飯」をよく耳にする。

公式サイトでも「炊き込みご飯七変化」と題し、和風からエスニックまで7つものレシピが掲載されている。今回は「スパイシーカオマンガイ」に挑戦。

といっても、用意するものは白米と


ナンプラー&おろしニンニクの合わせダレ


そしていつものケンタッキーだけ!


詳細は公式サイトをご覧いただきたいのだが、炊飯器の米にタレを混ぜる。この時点でナンプラーの香りがふわっと広がって、いかにもアジアの屋台風。

あとは豪快にオリジナルチキンを投入。ボリュームたっぷりで収まりきれていないが、2ピース入れることになっている。


──────60分後──────


炊飯完了!


チキンのエキスが染みて、ほどよく色のついた炊き込みご飯のできあがり。


小骨に注意してチキンを崩す。蒸されて柔らかくなっており、ホロホロとおもしろいように崩れる。


これ、美味しくないはずがない!


11種のハーブ&スパイスが使われているというオリジナルチキンからは、奥深い旨味が染み出している。ナンプラーとニンニクのほかは一切の調味料を入れていないにもかかわらず、何層にも重なった複雑な味がする!

そしてアジア飯といえば「パラパラご飯」が重要な要素だが、おそらくチキンの脂が油膜のようになり、ふっくら、かつサラサラの炊き込みご飯になっている!

ナンプラーは塩気やクセが強いので、好みに応じて加減するといいと思う。筆者は規定量の半分で作ったが、それでも十分に魚の風味がする。レシピではトマトやレモンやパクチーを加えていた。なるほど、たっぷりのレモン汁で食べるのもよさそう!


・魅惑のガーリックアヒージョ

もう1品、「罪深きひと皿」だというナゲットのアヒージョも作ってみた。


ニンニク、マッシュルーム、唐辛子とともにオリーブオイルに浸す。レシピではスキレットを使っていたが、そんなステキなアイテムはあいにく持っていなかったので使い捨てアルミ鍋。ともかくオリーブオイルは高級品だから、具材が全体的に浸るような小さな鍋がいいだろう。

あとは火にかけてクツクツさせるだけ。作業らしい作業は、ニンニクの皮をむくくらいだ。ナゲットは最初から揚がっているから、火の通りを心配する必要もない。

食べ慣れたナゲットが、オリーブオイルでフレッシュに変身! 爽やかな風味が鼻を抜ける。ナゲットが多少冷えていても、熱々に煮込むからまったく問題ない。

手抜きで「サラダ用」のマッシュルームにしたが、それでもビックリするほど美味しい。ニンニク&オリーブオイル&チキンナゲット、これはテッパンだろう。


・まだある

ほかにもカーネルクリスピーで作る酢鶏や、松茸のお吸い物の素と合わせる和風炊き込みご飯など、気になるレシピが複数。ユニークなところでは、骨から作る「鶏出汁そば」なんてメニューも。ケンタッキーの骨から出汁が出るんじゃ……という思いつきが、現実のものになっているぞ。

どれもガチの料理というよりは、ごく簡単な手順で作れるものがほとんど。メインとなるチキンがすでに完成済みだから、当然といえば当然だ。

掲載は公式サイト内「I❤ケンタッキー」(アイラブケンタッキー)のワンコーナー。記事執筆時点で15品を掲載中。簡単に作れるから、ぜひご賞味あれ。


参考リンク:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社「I❤ケンタッキー」
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.