大仏といえば、有名なのは奈良の東大寺や、鎌倉の高徳院ではないだろうか。どちらも高さ10メートルを超えるため大仏という言葉がしっくり来るが、世の中にはヘタしたら人間より小さい大仏が存在する。
それが千葉県鎌ヶ谷市にある「鎌ヶ谷大仏」だ。一説には「日本一小さい大仏」と言われているが、どれほどのものなのか。確かめるため現地に行ってきたので、レポートしていきたいと思う。
・駅から徒歩30秒のはずが……
鎌ヶ谷市と言えば、北海道日本ハムファイターズ2軍の本拠地である「ファイターズ鎌ヶ谷スタジアム」があり、ZOZOの創業者で “お金配りおじさん” こと、前澤友作さんの出身地としても有名である。
船橋市出身・在住の私(耕平)にとっては隣の市にあたることもあり、鎌ヶ谷大仏の名前だけは昔から知っていた。しかし、実際に訪れたことはない。今回が初めてだ。
さて、鎌ヶ谷大仏が鎮座する新京成電鉄「鎌ヶ谷大仏駅」に到着。
事前調査によると、駅から徒歩30秒くらいにあるらしい。その距離にある大仏ともなれば駅から降りた時点で分かりそうなものだが、周囲を見渡しても、それっぽい仏像は見当たらない……。
とは言え、「鎌ヶ谷大仏と言う名前の駅やバス停があるくらいだから、大仏は必ずある!」と考え、とりあえず大仏があるとされる方向に歩き始める。
歩くこと30秒、やはり大仏の気配すら感じられない。
もう少し歩くと……うん??
ま、まさか!
これが鎌ヶ谷大仏か!!!!!
小せぇ……。
正面に立つと目立つものの、明らかに周りの建物に埋もれている。確かに仏像としては大きい部類に入ると思うが、想像していた大仏より遥かに小さい。隣の建物と比べると、その小ささは明らかだ。
ともあれ、ようやく鎌ヶ谷大仏に辿り着けたので、とりあえずは良しとしよう。
・台座を除けば人間より小さい?
それでは、この鎌ヶ谷大仏の高さは一体どれくらいなのか? 実際に横に並んでみると、私の頭(薄毛)を軽く見渡せる位置に大仏があることがわかる。
調べてみたところ、この鎌ヶ谷大仏は高さ約2.4メートル! これは台座込みの高さで、大仏本体だけでは約1.8メートルと、日本人男性の高身長の部類に入る程度の高さだ。
ちなみに、同じ千葉県の鋸山(のこぎりやま)・日本寺にある大仏は高さ約31メートル。石製の大仏座像としては日本一の高さと言われている。その大仏と比べたら、鎌ヶ谷大仏は10分の1にも満たない高さで、日本の石の座像大仏では一番低いと言われているらしい。
・地元民に愛される大仏
サイズを見ると、たしかに小さい。しかし、この街が鎌ヶ谷大仏にあやかるところは大きいと言える。例えば……
「大仏」という名前が入ったお店や……
「大仏コロッケ」などの大仏グルメも売られている。
また、過去には「スキップカウズ」というバンドが、「鎌ケ谷大仏 ─DIVE TO LOVE─」という歌も作曲している。
そもそも、新京成電鉄の「鎌ヶ谷大仏駅」という駅名からして、大仏に関連しているのを忘れてはいけない。ちなみに、日本の駅名で「大仏」とついている駅は、日本で他に無いらしい。
ということで、大仏のインパクト自体は微妙な感じで終わったが、街の雰囲気や大仏そのものには ほっこりした気分になれた。もし鎌ヶ谷市方面に来る用事があれば、一回は訪問してみることをオススメするぞ!
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.
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