ジグソーパズルといえば、国や老若男女を問わず定番のホビーだ。海外の客船の図書室には、よく「誰でも続きをやっていいジグソーパズル」が広げてあった。
筆者の子ども時代にはなかったけれど、「3Dパズル」「クリスタルパズル」なんていう立体パズルも人気らしい。リラックマとかスヌーピーとか、完成するとキラキラして可愛いやつでしょ、知ってる。
……と思っていたら、まったく可愛くもなければキラキラもしていない珍妙な商品を見つけた。なにこれ、思ってた立体パズルと違う。
・「一本買い!! 本マグロ解体パズル」(メーカー希望小売価格:税込1738円)
その商品、メガハウスの「一本買い!! 本マグロ解体パズル」という。パッケージには「食べ物ではありません」とある。そりゃそうだ。
開封するとバラバラになった本マグロが出てくるのだが、やたらと存在感を主張するパーツがあるな……。美味だと聞くが、食べたことはない。
パーツは全部で33ピース! 寿司ネタとしても人気の通常部位パーツと、1体からわずかしか取れない希少部位パーツがあるぞ。
やはり、やたらと存在感のあるパーツがこっちを見ている! 見ないで!!
「組み立てかたのポイント」カードもあるが、大人なのでノーヒントでいってみよう。
パーツには「はらかみ」「せなか」など部位名が刻印されているので簡単だ。「背」や「腹」はそのまんまだし、「かみ → なか → しも」と並ぶんだろうからな。
こうして見ると、マグロって本当に食べるところが多い! 巨大な身体の中にみっちりと身が詰まって、どこを食べても美味しい。天の恵みだ。
顔には「ほほにく」「のうてん」などをハメ込んでいく。食材として考えると意識しないが、身体の一部なんだよね。
できた。楽勝である。なにせ対象年齢6歳以上だからな。
……と思ったら余ってる。「ハツ」「ワタ」「たまご」の内臓群だ。
よし、今度こそ完成だ。身体は大きいのに内蔵ちっさいな!
ちょうど手のひらサイズのマグロはずっしりと重く丁寧な造形。コロンとしたフォルムも可愛らしく思えてくるが、あくまで食材なのである。
「組み立てかたのポイント」カードは裏面がまな板になっているので、マグロ包丁と一緒に飾ったり……
なんならもっと解体して飾ったり……
同梱の台座にセットすることもできる! 包丁をかけるフックつきで、凶器と一緒に美術品のように飾れる。ブラックジョークか!?
マグロよ……人類に美味しい赤身を与えてくれてありがとう。サクでしか見たことがないが、もとは大海原を悠々と泳ぐ命だったことを忘れない。
・「KAITAI PUZZLE」シリーズ
このシリーズ、「KAITAI PUZZLE」という名で「焼肉」「黒豚」「ジンギスカン」などを展開しており、お察しのとおり牛や羊の内部模型なのだが、筆者の感性でギリ平常心を保てるのがマグロであった。
牛肉も豚肉も大好きだし、食肉業にたずさわる人がいるからこそ美味しく食べられるのもわかっているが、それがもとは動物だということを直視できない筆者には「あぁぁぁぁぁぁ!」という商品である。これぞ食育。
牛や豚の場合、肉よりも内臓が多くなるので、もう少し難しくなりそう。お中元ギフトっぽくセットにしたものや、身までむける「ズワイガニ」などもあるので、ご興味のある方は公式サイトをチェック!