誰にでも人には譲れないこだわりがあるはず。熱い情熱があれば、どんなことだって成し遂げられる。たとえ周りに反対されようとも、それを押し切ってでも形にする情熱を、「夢」というのかもしれない。

だがしかし、時には反対の声にも耳を傾けた方がいいかもしれない。というのも、東京・高田馬場の「カフェオレ東京」で、納豆とカフェオレを混ぜた伸びるアイスの販売を開始していた。開発スタッフの熱すぎる情熱が、メニュー化を実現したようだ……。

・関係者の猛反対

お店の運営元ドリームズのニュースリリースには、開発プロセスが以下のようにつづられている。


「(試作品について)飲んだ後に口の中がネバネバするのと、見た目がお店のイメージにそぐわないということで、関係者ほぼ全員からこれまでにない猛反対を受け、残念ながらNGになってしまいました」


「構想から1年5ヶ月、関係者やスタッフの反対を押し切り、ようやく販売を実現した納豆とカフェオレの奇跡の出会い、ぜひお楽しみください」


開発スタッフには大変申し訳ないが、関係者の反応はまっとうなものだと思う。むしろ試作の段階で流れてもおかしくない話だ。しかし開発スタッフは諦めることなく、1年5カ月を経て販売にまでこぎつけている。なんという熱意! 執念といってもいいだろう。


なぜそこまで納豆にこだわるのか! カフェオレと合わせるのなら、納豆でなくてもよかったはずなのに!!


・ニオイは納豆か?

味を確かめる前に、まずは実物をご覧いただこう。これが納豆を使ったアイスである。


その名も『納豆とカフェオレの のびーるアイス』で、価格は税込420円。それにしても、納豆といえば気になるのは独特の臭さだ。ニオイがダメで食べられない人もいるだろう。コレも臭いのかな?


鼻を近づけてみるけど、 “納豆臭” は全然しない。その代わりに “カフェオレ臭” とでも言おうか。ミルクの香りしかしない。ほほ~、さすが改良に改良を重ねただけはある。ニオイの問題はクリアだ。

見た目はというと、色合いからしてただのカフェオレアイスにしか見えないけど、本当に納豆は入っているのかな? スプーンですくい上げると……お! 大豆がいた!!


・味は納豆か?

ちなみにトップに散らしてあるのは、ロースト納豆なのだとか。ニオイと見た目からは、納豆の存在感は控えめだ。では味はどうなのか? 食べてみると……。

う~ん……、味はギリギリ納豆だな。味自体は「ザ・納豆」という訳ではないのだが、粘度がまさしく納豆である。ノーマルのものを「納豆レベル10」としたら、これは「納豆レベル2」くらい。完全に納豆が消え去っていないのは、粘りがあるからだ。


口にまとわりつくような粘りが、納豆そのものを感じさせる。納豆を好んで食べる人なら、あの粘りがわかると思う。これぞ納豆だ

しかし、気配を消すことにはおおむね成功している! トルコの伸びるアイス「ドンドゥルマ」を再現しているといってもいいだろう。まさかカフェオレと納豆を掛け合わせて、こんな形のスイーツが生まれるとは思わなかった。納豆嫌いな人にはちょっと厳しいかもだけど、納豆好きな人にはぜひともオススメしたい、この夏のアイスだ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 カフェオレ東京(Cafe au lait Tokyo)
住所 東京都新宿区高田馬場4-2-28 THE FACTORY BY DREAMS INC. B1 – 2F
時間 8:00~20:00

参考リンク:PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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