新宿歌舞伎町に2012年にオープンした「ロボットレストラン」が閉店したのでは? と噂されている。というのも、店舗の看板が取り外されているからだ。実際は臨時休業中であるが再開予定は不明。

一方、その向かいに、「人間レストラン」が存在することを覚えているだろうか? こちらは現在も営業中で、2021年5月15日から店内に新しいお店『栗ノ花』をオープンした。いわゆる “二毛作” 営業というヤツだ。

栗ノ花は、モンブランプリン専門店である。新潟のカフェバーで考案されたというモンブランプリンを、歌舞伎町に持って来たという。どんな味がするのだろう?

・看板がない……

お店のある歌舞伎町のさくら通りに行ってみると、たしかにロボットレストランの看板がなくなっている。しかし併設店舗は元気に営業中らしく、にぎやかなオリジナルソングが流れている。


あのド派手なネオンが戻ってくるのは、いつになるだろうか。あの狂乱のお店が安心して営業できる日はくるのか?


・お酒に封印

それはさておき、今回用があるのは、 “ロボット” の方ではなく “人間” の方だ。このお店は入り口がとてもわかりづらい。「18禁」の看板が掲げられた建物の階段を4階まで上がらないといけないのだ。

なお、建物の途中階には、怪しいおじさんのいるナゾの空間があるので、くれぐれも入るお店を間違えないように……。


無事に4階まで上がると、カウンターバーにたどり着くはずだ。そこが人間レストランであり、栗の花でもある。壁を見ると、お酒のボトル棚には封印が施されている。ダイニングバーでお酒を封じないといけないなんて、まさかこんな日が来るとはね……。


・極細の栗ペースト

入店してモンブランプリンを食べに来たことをスタッフに伝えると、専用メニューを出してくれた。

モンブランプリン単品は税別800円、ドリンクセットで税別1400円。工芸茶(別名:花茶、お湯を注ぐと器に花が開く)とのセットは税別1800円となっている。今回はドリンクセットをお願いすることにした。


そもそもモンブランプリンは、新潟県のカフェバー「パンとワインと三弥」が考案したものなのだとか。そこでは1日に200食を販売することもある人気ぶり。それを歌舞伎町に持ち込んだ訳だな。

絞り器の金型は同じく新潟・燕三条の職人が作ったもので、和栗100パーセントの栗ペーストを、超極細の1ミリで絞り出すそうだ。そうして出て来たのがコレである。



ホホウ! たしかに栗ペーストの描く曲線は極細だ。今までこの種のモンブランを食べたことはあるけど、それらのなかでもっとも線が細い。


てっぺんにあしらったドライエディブルフラワー(食べられる花)が愛らしい。さっそくスプーンでペーストをすくい取って食べてみると……。うん! 濃厚な栗の香りと甘さが口に広がる!


・メロディアススイーツ

山を切り崩していくと、下の方から徐々に姿をあらわした。いたぞ! 発掘したぞ、プリンだ。ここにプリンがあるぞ~!!


栗のペーストだけでも十分にスイーツとして成り立っているのに、これにプリンが加わるとどんな味になるのか?


プリンはやや固めに仕上がっており、ふわふわ栗ペーストとの食感の違いが楽しい。プリンそのものの甘さも控えめで、あくまでも主役は栗。栗の甘さをプリンが補っているような感じだ。それはまるで繊細なメロディ(主旋律)を魅力的に利かせるオブリガード(副旋律)のようだ。つまりこのスイーツは「メロディアス」といって良いかも!


ちなみにテイクアウトも可能とのことなので、家でゆっくり楽しみたい人は持ち帰るのもアリだ! くれぐれもお店の入り口を間違えないよう。怪しいおじさんのいる空間に、足を踏み入れないように気をつけて欲しい……

・今回訪問した店舗の情報

店名 栗ノ花(人間レストラン内)
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-13-11 甲斐ビル4F
時間 14:30~20:00(短縮営業中)
定休日 月曜日

参考リンク:PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24