「いきなり! ステーキ」の大量閉店により、ステーキ業界は勢力図が変わりつつある。次第に店舗数を増やしているのが、沖縄発祥の「やっぱりステーキ」だ。熱の冷めにくい「溶岩プレート」とおわかりの「替え肉」を武器に、肉好きの心を掴み始めており、このままいくとステーキ界の覇権を獲るかもしれない。

そんな「やっぱりステーキ」には、ほかにはないちょっと変わったメニューが存在する。沖縄県民のソウルフードといわれる『チャップステーキ』だ。それは一体どんなものなのか? 気になったので食べてみた!

・沖縄のソウルフードらしい

「やっぱりステーキ」の公式サイトを見ると、2021年上半期(5月中旬まで)に10店舗の開店を予定しており、3月22日には国内64店舗目となる福岡・八幡本城店をオープンした。このコロナ禍でも店舗拡大の勢いは止まらない。

さて今回紹介する『チャップステーキ』は、沖縄では定番の肉料理らしい。しかし私(佐藤)はその名前すら知らなかったので、味のイメージもまったくわかない。どんなステーキなんだ? 公式サイトを見ると、以下のように説明している。


「牛肉と野菜にBBQソースを絡めた沖縄のソウルフード「チャップステーキ」登場」


う~ん、説明を読んでもわからない。沖縄には1度も行ったことがないので、これがどれほどお馴染みの料理なのかも見当がつかない。とにかく食べてみるとしよう。


・黒米を盛って待つ

訪ねたのは東京・蒲田の店舗だ。この界隈には「いきなり! ステーキ」や「俺の焼肉」などが立ち並んでおり、そのほか地元の焼肉店などもある。いわば「肉の激戦区」と言ってもいい。そんな環境で、開店から2カ月の間「やっぱりステーキ」はどこまで戦えているのだろうか?


昼すぎに入店すると、1人用のカウンター席はほぼ埋まっていた。私が店にいる間は、客足が途絶えることがなかったので、この街に定着しつつある印象を受けた。激戦区でも上手くやれているようだ。

さて、入店するとまず券売機で食券を購入する。頼むのはチャップステーキに決まっているのだが、「ステーキメニュー」にチャップステーキがない! そういえば、以前東京・吉祥寺のお店を訪ねた時も、券売機でチャップステーキを見つけることができなかった。ひょっとして、東京では販売していないの?

と思いきや、実はこのメニュー、「サイドメニュー」に入っている。チャップステーキを食べてみたいと思っている人は、ステーキメニューを探しても見つからないので、注意して欲しい。


ちなみに価格は150グラムで税込1280円、200グラムで2000円。通常のステーキと同じく、おかわり自由のライス・サラダ・スープがついている。ご飯は白米と黒米の2種類あり、今回は私は黒米をチョイスした。これらを準備して、ステーキの到着を待つ……。


・白米にすればよかった……

そして出て来たのがコレ! コレが噂のチャップステーキか~


お! いつもの溶岩プレートではなく鉄鍋で出てきた。なるほど! カットステーキを野菜と一緒に炒めているから、鉄鍋に入っているのか。


食べてみると、肉は「ステーキ」というだけあって柔らかく、食い甲斐がある。バーベキューソースは酸味が効いており、口当たりはさっぱり。見た目に脂っこそうだけど、後味は意外にもさわやかだ。


率直な感想としては、「牛肉の酢豚」のよう。タマネギにピーマン、赤・黄のパプリカ、それらの野菜が酢豚な感じを演出している。パイナップルが入っていたら完全に酢豚だよな、コレは。豚よりも牛の方が “肉感” が強いので、その分、ボリューミーに感じられる。とはいえこれは、「ステーキ」というよりも「おかず」として食べる雰囲気だ。

それにしても、私はこの料理について何も知らなかったので、もっちりとした食感の黒米を皿に盛ってしまっていた。しかし、これは断然白米との方が相性がいい。なぜ黒米を選んでしまったのか……。

チョップステーキを知らない人へ、もしもやっぱりステーキで食べようと思うなら、皿には白米を盛れ。その方がより美味しく食べられるぞ! 黒米は普通のステーキの時にしろよ!

・今回訪問した店舗の情報

店名 やっぱりステーキ 蒲田店
住所 東京都大田区蒲田4丁目21-15 コンフォリア蒲田1F
時間 11:00~20:00(L.O19:30)短縮営業中
定休日 なし

参考リンク:やっぱりステーキ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24