スシローの寿司って最近ウマくなったと思わないか? もちろん、昔から回転寿司の味としては上位だったんだけど、私(中澤)はここ最近特に輪をかけてウマくなったように感じている。なんか飽きないのだ。私が週3日くらいスシローに行くようになったのもそのためである。
私だけの気のせいかと思っていたら、なんとそれにはちゃんと理由があった。スシローへの取材で判明したためお伝えしたい。
・厨房の貼り紙
その理由が判明したのはスシロー新宿三丁目店の取材で厨房に入らせてもらった時のこと。スシローでは炊飯、酢合わせ、しゃり成形が機械で行われているが、合間に逐一味見をしてチェックしていることは以前の記事でお伝えした通りである。
その酢合わせを見学している時、機械の上になにやら主張の強い張り紙が貼られているのを発見した。その名も『しゃり新6か条』。なんだこれ? そこで新宿三丁目店の出店責任者である西森さんに聞いてみたところ……
西森さん「これはしゃりを作る際の注意事項のようなものです。内々のものなので外には出せないのですが」
──念のため伺いますが、これを記事に掲載させていただくことは……?
西森さん「それは……すみません。勘弁していただけると」
──その貼り紙には炊飯からしゃり成形までの3工程において、米や水、酢の分量から、しゃりの寝かせ時間、作業時間、口に入れた時のほどけ具合、温度など細かくチェック項目が設定されていた。
・最近寿司がウマくなった理由
ガチで門外不出のスシローしゃりルールである。それにしても、ここまで徹底しているとは。ずっと引き継がれているルールという感じでしょうか?
西森さん「いえ、実は、1年前くらいからなんです。現社長の堀江陽は元商品本部(仕入れや商品開発をする部門)からの抜擢でして。すしが大好きで、スシローの味を知り尽くしている人物と言っても過言ではありません。
こだわりの1つが『寿司の味は8割がしゃりで決まる』というものなんですね。そこで社長に就任すると、直々にしゃりの水分量やお酢量などの基本を徹底しようと見直しが行われ、そこでできたのがしゃり新6か条なんです」
──とのこと。スシローのネタがウマイことは今さら言うまでもないことかと思うが、堀江社長になってから、しゃりへのこだわりも一段階上がったようである。というわけで、寿司がウマくなった理由は……
しゃりがウマくなったから。
もう回転寿司の味としてレベル限界まで到達していると思っていたが、人知れず限突していたスシロー。その寿司のウマさへの飽くなき執念はハッキリとは気づかれないものかもしれない。だが、とりあえず私のスシロー率を上げたことは確かだ。真摯に寿司のウマさと向き合う姿勢を応援している。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.