イオンのプライベートブランド「トップバリュ」シリーズの圧倒的な安さに信頼を寄せる一方で、同時に何かしらの不穏さを感じずにはいられない──。そんな人はいないだろうか? 安心してくれ、そういう時こそイオン警察の出番だ。
前回の冷凍サイコロステーキに続き、私(あひるねこ)のイオンセンサーが反応したのはまたしても肉だった。といっても、今回は冷凍食品ではなく精肉コーナーからのエントリーである。トップバリュ『ローストビーフ シルクカット』。お前はアリなのか? それともナシなのか!? イオン警察出動!
・イオンのローストビーフ
正式名称『12種のスパイス&ハーブと醤油が香る ローストビーフ シルクカット』。店舗によっては切り落としなんかも売られているみたいだが、昨年11月にリニューアルしたということでこちらの商品を選んでみた。
パッケージは78グラム(税抜398円)、134グラム(税抜598円)、234グラム(税抜980円)の3種類があり、私が購入したのはもっとも手頃な78グラムだ。ただし! 内訳はローストビーフが66グラム、ソースが12グラムとなっているため注意が必要である。ソース多くね?
開封すると、中にはソースと共に折りたたまれたオーストラリア産牛肉のローストビーフが。
・波乱の予感
ここでさっそく私のイオンセンサーが「イーオン! イーオン!」とけたたましく反応した。お前そんな音なのかよと思いつつ、たしかにこの詰め方には真実が描かれていないような気もする。そこで1枚1枚伸ばして並べてみることに。すると……
むぅ、全長約14センチ(が9枚)とそれなりにタッパはあるものの、かなり薄いな。まあローストビーフだから仕方ないっちゃ仕方ないのだが、和紙の如き薄さで破れてしまわないか心配になるレベル。トップバリュの闇ここに見たりか?
付属のソースをかけ、ついに尻尾をつかんだぞとばかりに口に運ぶ。その結果……おや? 何だろうか、思っていたよりも……。いやまだよく分からんな。判断に迷う。どうなんだ、このローストビーフは。一体どうなんだ。
・分からねぇ
そこで比較のため、西友でもローストビーフを買ってきたぞ。ただし、西友のPB「みなさまのお墨付き」からは発売されていないようなので、売り場に並んでいた『ローストビーフスライス』という商品を選んでみた(100グラム税抜397円・期間限定価格)。ほう、イオンよりも安いな。
・コスパはトップバリュ以上
こちらは肉の色がかなり赤く濃く、並べてみるとまるでカツオのたたきを薄くスライスしたかのよう。同じオーストラリア産牛肉で、長さ自体はトップバリュよりも短いものの、1枚1枚しっかりしている。これは期待できそうだ。
……が、しかし。付属のソースをかけて食べてみると、ローストビーフであることは間違いないのだが、どこか物足りないような気もしなくもない。これは安い牛肉独特のニオイのせいなのか、それとも照り焼きのタレっぽいソースのせいなのか。まあ値段を考えれば上々かな? みたいな味である。
ではここで、もう一度トップバリュの方に戻ってみよう。西友で買ったローストビーフと比べ、果たしてどう違いが……
_人人人人人人_
> うっま!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
・予想外の事態
マジかよ、食べ比べたらトップバリュの方が明らかにウマいぞ。ワサビをちょいとつけてもウマい。先ほどは当たり前すぎて気が付かなかったが、改めて味わうとしっとり柔らか真面目にローストビーフである。まさかまさかの展開。なんか思ってたんと違う!
・ソース込みの評価
実は肉だけ食べるとそこまでおいしく感じないのだが、ソースをまとわせることで、足し算が掛け算になったかのようにウマさが倍増するのだ。和紙の如く薄くてもグラム数にタレの重さを含んでいても、それらをギリで許せるくらいにはウマい。ただしギリな! ギリッ!!
そりゃ感動を覚えるような味ではないものの、サラダや週末の晩酌用としてなら十分満足と言えるだろう。あとなんつーか、これがトップバリュであること自体が調味料になっている気がする。俺は勝った! 勝ったんだ……!! という勝利の美酒的なウマさである。
・調査結果
トップバリュのローストビーフと聞くと少々リスキーな空気を感じ取ってしまいがちだが、実際に食べた感想としては特に恐るるに足らずというか、なんならまた買ってもいいかなと思ったぞ。よって『ローストビーフ シルクカット』はアリ! アリアリ、アリィィィィイイイ!!
何か良さげな商品や気になる商品があったらぜひ教えてください。それではイオン警察、撤収!
参考リンク:トップバリュ
執筆:イオン警察・あひるねこ
Photo:RocketNews24.