富士ゼロックスのプライベートオフィスサービス『ココデスク(CocoDesk)』が、着実に勢力を伸ばしている。以前の記事でもお伝えした通り、ココデスクは東京メトロの駅構内を中心に設置されている時間貸しの個室ワークスペースだ。

2020年8月には数えるほどしかなかったココデスクだが、公式ホームページによると2021年2月現在、合計63台のココデスクが設置されているという。今回はココデスクを初めて使ってみた記者が感じた「シチュエーション別の効果的な使い方と無駄な使い方」をお伝えしよう。

・ココデスクとは

まずはざっくりとココデスクの概要について説明したい。ココデスクは15分250円の個室型ワークスペースで、ブース内にはデスク・エアコン・コンセント・無線LAN・液晶ディスプレイ等々、デスクワークに必要なものは一通り揃っている。

広さは大人1人用に設計されており、デスク作業する分には問題ないが、入退場の際に立ち上がるとやや窮屈さを感じた。また、利用するためには会員登録と支払いのためのクレジットカードが必要だ。

で、実際に作業してみたところ「ココデスク」には向き不向きがあると感じた次第だ。特にココデスク未体験の方は参考にしていただきたい。

・向いてる作業: 短時間のデスクワーク

ココデスク内はエアコンが設置されているうえ、防音効果も低くはない。地下鉄構内の「新型コロナウィルス感染拡大防止のために~」的なアナウンスはバッチリ聞こえてくるが、通行人の気配を強く感じるほど騒がしくもない、といったところだろうか。

なので、短時間集中的に作業するなら全く問題なし。「ちょっとPCを使って仕事しなきゃ!」的なシチュエーションならば、おあつらえ向き環境と言える。価格も考慮して、時間にすると30分(500円)が目処だろう。

・向いていない作業: 1時間以上のデスクワーク

それなりに防音効果は高いとはいえ、メチャメチャ集中できる環境かと言えば、そうとは言えない。どちらかというと「集中力が乱されない程度」といった感じなので、1時間以上の作業はやや厳しくなってくるハズだ。

なので、1時間以上、集中して作業することが決まっているならば、環境的にも金額的にもコワーキングスペースをオススメする。15分250円なので、1時間で1000円、2時間で2000円かかることをお忘れなく。

・タイミング次第で使える作業: 急なリモート会議

ココデスク内にはモニターが設置されているため、問題なくリモート会議が行える。先述のように防音効果は低くないうえ個室なので、カフェなどよりもリモート会議向きの環境が整っている。

だがしかし、それは「時間が決まっているリモート会議」に限り、急なリモート会議には向かない可能性が高い。というのも、ココデスクは15分単位の予約制なので、例えば10時50分だと最短で11時からの予約しかできないためだ。

つまり、目の前のココデスクが空室であっても、タイミングによっては「今まさに始まっちゃうよー」という場合は間に合わないケースがあるということ。システム上、致し方ない問題かもしれないが、ココデスクのもったいない点だと感じた。

結論を申しあげると、やはりココデスクは環境的にも金額的にも「短時間作業向きのワークスペース」といえるハズ。使い方によってとても便利であることは間違いなく、また今後も増加が見込まれることから、会員登録くらいは済ませておいてもいいかもしれない。

逆に、それなりにガッツリ仕事をする際にココデスクを利用するのは、賢い使い方とはいえないだろう。1時間以上の作業が確定しているならば、コワーキングスペースやカフェの利用をオススメする。

というわけで、使い方によって「ココデスク」はとても重宝するサービスなので、活動範囲内にココデスクがある方はぜひ参考にしていただきたい。ココデスクに限らず、同様のサービスが今後増えていくハズだ。

参照元:CocoDesk(ココデスク)
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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