結論。運動した方がいい。──いきなり結果を書いてしまったが、そう言われても素直に受け入れられない人だっているに違いない。「ほぼ運動ナシの楽ちんダイエットでも、運動アリのキツ目ダイエットより大きな成果をあげられるのでは?」と心のどこかで考えている人、結構多いのではないだろうか。
かく言う私自身が、数カ月前までそうであった。適当に食事制限しておけば、運動しなくてもOKではないかと。楽なダイエットなんていくらでもあるのではないかと。そういう情報、世の中に溢れとるじゃないかと。
しかしながら、「それは間違いである」とようやく思い知った。長い時間がかかったものの、受け入れる覚悟が出来たのだ。「減量するのに楽な方法なんて無い」という真理を。
・自分の体で検証
何をしたのかというと、自らの身をもって行った検証。ずばり、ほぼ運動ナシの糖質制限ダイエット VS 運動アリのダイエットだ。正確に言うと、何度もダイエットとリバウンドを繰り返すうちに結果的に検証することになっただけなのだが、そのあたりは置いておいて事情を説明しよう。
・ほぼ運動ナシのダイエットをした結果
いまから1年半ほど前、体重が85〜86kgだった私はほぼ運動ナシのダイエットを始めた。やり方は、ほぼ毎日ビール&肉を飲み食いしながら出来るだけ糖質を控えるというもので、簡単に言うとプチ糖質制限ダイエットだ。
いちおう、エレベーターではなく階段を使うくらいのルールを課してはいたが、今やっている運動に比べたら何もしていないに等しい。で、そんなナメた方法ながら、結果的に1カ月で5kgほどの減量に成功。体重は約80kgになった。
・運動アリダイエットをした結果
そして今から約半年ほど前、リバウンドによって約90kgになっていた私は、運動アリのダイエットを開始した。詳しくは以前の記事でご確認いただきたいが、格闘技系のジムに週4〜5日ほど通ってエクササイズ。
ただし、食事に関しては基本ノーガード戦法。ダイエットを始めたら自然と健康に気を遣ったメニューを摂るようになったものの、最初の頃は好きなものを適当に食べていた。時には深夜にケンタッキーを注文することも。
それでもジムにだけは真面目に通い続け、約4カ月半かけておよそ10kgの減量に成功。いまの体重は大体80kgくらいだ。
つまるところ、運動アリのダイエットによって、1カ月で5kg痩せたときと同じくらいの体重に戻ったわけだが、ここで情報を整理したい。
■運動ナシでプチ糖質制限ダイエット → 1カ月でほぼ5kgの減量に成功し、体重が約80kgに
■運動アリのダイエット → 4カ月半かけてほぼ10kgの減量に成功し、体重が約80kgに
……こうして見ると、運動せずに糖質制限だけをしている方が、効率的に体重を落としているかのように思える。だがしかし! 体重以外の項目に目を向けたとき、運動アリダイエットの凄さを感じずにはいられなかったのである。注目したいのが……
体脂肪率!
どう違うのかと言うと……
運動ナシのダイエットで痩せたときの体脂肪率が26%だったのに対して、運動アリのダイエットで痩せたら体脂肪率は22.1%。体重は同じなのに、体脂肪率は約4%の差があるのだ。
これはデカい! と思いながら写真を比べてみたら、どうひいき目に見ても体型の差ははっきり分からない。まだ現時点で体脂肪率が20%以上あるからだろうか?
まぁ、そこまでの差を求めたのは厚かましかったのだろうが、とにかく体脂肪率が約4%も違っていたのは事実。ってことは、1年半ほど前は代謝などの数値もヒドかったはず。当時使ってた体重計は筋肉量などを計測できないので詳しくは分からないのだが、そんな気がする。
というか、昔の自分は体脂肪率がこれだけあってよくも「ひとまず1カ月はダイエット成功」なんて思っていたもんだ。なんだか恥ずかしい……。体重だけじゃなく、もっと体脂肪率を減らすことを意識しないとダメだったじゃん。“糖質制限ダイエットの罠” にめっちゃハマってたじゃん……。
・あくまで個人的な体験
もちろん、これはあくまで私個人の体験なので、全員に当てはまるかどうか分からない。そもそも、いくら運動しても暴飲暴食を繰り返していたらダイエット効果は見込めないだろう。だから本記事は何も、運動だけしていればOKという主旨ではない。
言うまでもなく、食事だって大事。じゃあ何をどれくらい食えばいいのかと聞かれたら、私には専門知識がないため「その方面のプロに相談してください」くらいしか言えない。申し訳ない……。ただ、どんなダイエットでもメンタルが結果に大きな影響を与えるのは間違いないだろう。
つまり、メンタルを整えることが重要になってくるわけだが、「一切運動せずにチョー楽して痩せようぜ」という悪魔の囁きはメンタルを惑わせまくるもの。というか、私自身がその囁きに10年ほど惑わされ続けてきた。10年。結構な歳月だ。
もっと早くに悪魔を撃退したかった……と思わずにはいられないが、どんなに後悔しても時は戻らないので、本記事でありのままを記した次第。悪魔の声に惑わされまくっている “誰か” の役に立つことを願いつつ。
そして何より、自分自身が数年後に「一切運動せずにチョー楽して痩せる方法を見つけたぞ〜!」とならないことを願いつつ。
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.