もしも「これまで使ってきた100円グッズの中で、もっとも感動した商品は?」と聞かれたら、迷いに迷いつつも私はダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』を推すだろう。もはや魔法だ、あのスプーンは……。
そんなことを考えながら近所のキャンドゥをパトロールしていたところ、なんだかダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』によく似た商品があるではないか。名前は『カレー専用スプーン』。その実力や、いかに?
こちら、おそらく新商品ではないと思う。なんとなく視界の隅では捉えていたのだが、「ダイソーの商品と同じなのでは?」と勝手に思い込み敬遠していたのだ。というのも、両スプーン、共通項が3つもある。まとめると……
・どちらも日本製
・というか、どちらもメイドイン新潟県燕市
・どちらも「フチを薄くした」ことをウリにしている
以上のことから同一商品疑惑が浮上し黙殺していたのだが、よ〜く見ると、スプーンの形状が全然違うことに気がついたのだ。これは使用感を確かめねばなるまい……。ということで即購入&即比較検証と相成った。
・まずは形状をチェック
比較してみたのは3つのスプーン。まずは、アジアの屋台などでも使われている、『いかにも普通の薄いスプーン』。次はダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』。そして最後に『カレー専用スプーン』だ。
形状的には、『カレー専用スプーン』は『いかにも普通の薄いスプーン』と同じような感じ。先が細くて、腰が太くて……ってなカタチである。
ダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』とキャンドゥの『カレー専用スプーン』をタイマンで比べてみると、より違いが鮮明になってくる。
どちらも「フチを薄くした」ことをウリにしており……
実際、その通りの形状になっているのだが……
ダイソー『カレーを美味しく食べるスプーン』の方が、その加工を思い切りやっている。キャンドゥ『カレー専用スプーン』は、やや控えめな印象だ。
・食感をチェック
いずれにしても、食べた時に感動すれば問題ない。今回はココイチのスパイスカレーを用意して、それぞれ食べ比べをしてみることにした。
まずはココイチのお持ち帰りカレーに付属していた白いスプーン。
まあ普通。
続いては『いかにも普通の薄いスプーン』。
まあ普通。
お次は大本命、ダイソー『カレーを美味しく食べるスプーン』であるが……
やっぱりすごい! これは本当にスゴイんです。口当たりが良すぎて、そのままスプーンが天高く舞い上がってしまう感じというか。あえてドラクエ風に別名をつけるとしたら「天女のスプーン」とでも表現しようか。
そして最後はキャンドゥ『カレー専用スプーン』。
……
……まあ……
普通……。
残念ながら、キャンドゥに売っていた『カレー専用スプーン』では、そこまでの感動を味わえなかった。ダイソーのもキャンドゥのも、どちらもメイドイン新潟県燕市なので品質的には文句なしだし、どちらも「フチを薄くした」ことをウリにしているのに、その “口当たり” や “気持ち良さ” は似て非なるものだった。
おそらくだが、ダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』が圧倒的にスゴイのは、あの丸みを帯びた形状と、ほんの少しだけ他のスプーンよりも分厚いこと……なのだと私は思う。形状、厚み、フチの加工、それらが三位一体となり、あの奇跡的なカレースプーンが出来上がっているのだ。
もちろん、決して今回の『カレー専用スプーン』がダメなわけではない。文字通りカレー専用スプーンとして使えば良いと思うし、品質的にもバッチリだ。しかし、「マジかよ!」や「ウソだろ!?」的な感動を味わいたいなら、やはりダイソーの『カレーを美味しく食べるスプーン』に限る。ゆうしゃよ、てんにょのスプーンで、まいあがれ!!
Report:100均評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]