本日10月22日はアニメの日。これは日本動画協会が2017年に制定したものだ。日本動画協会のサイトによると、日本初のカラー長編アニメーション映画『白蛇伝』の公開日である1958年10月22日にちなんでのものであるという。

そこで2010年代アニメ史を振り返る意味も込め、ここ10年のアニメをほぼ見ている私(中澤)の心に残っている作品をまとめた。なお、ファーストシーズンが2010年より前に放送されているものはのぞく。

・2010年

アマガミSS
Angel Beats!
バカとテストと召喚獣
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD
それでも町は廻っている
デュラララ!!
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
世紀末オカルト学院

──リアルタイムで見ている時は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『刀語』『四畳半神話大系』『ヨスガノソラ』などが盛り上がっていたと思う。ただ10年経って振り返ってみると、改めて見たいと思えるのは上記の8つだった。特に、コンパクトにまとまってるのに猛烈に盛り上がる『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は名作だと思う

・2011年

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
STEINS;GATE(シュタインズゲート)
ちはやふる
日常
花咲くいろは
Fate/Zero
ベン・トー
魔法少女まどか☆マギカ
輪るピングドラム

──語り継がれる名作が多いのが2011年。『あの花』『STEINS;GATE(シュタインズゲート)』『Fate/Zero』『まどマギ』と鬼のラインナップである。リアルタイムでは『TIGER & BUNNY』や『僕は友達が少ない』『未来日記』も盛り上がってた。

そんな中個人的に1番心に残ってるのは『輪るピングドラム』。上記のアニメは全て名作だが、テーマの深さや表現のレベルでは『輪るピングドラム』が一段上にあると思う。考えさせられたい人はぜひ。

・2012年

ガールズ&パンツァー
K
PSYCHO-PASS(サイコパス)
坂道のアポロン
じょしらく
ヨルムンガンド

──リアルタイムでは『ジョジョの奇妙な冒険』『中二病でも恋がしたい!』『這いよれ! ニャル子さん』なども盛り上がった年。アホとシリアスのふり幅が大きいが、上記にあげたものは今見ても色あせないと名作だと思う。

・2013年

有頂天家族
京騒戯画
キルラキル
進撃の巨人
凪のあすから
のんのんびより
Free!
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
弱虫ペダル
ラブライブ!

──『進撃の巨人』の年だった2013年。リアルタイムで見てる時は『進撃の巨人』がデカすぎて、「全体的にはあんまり…」という印象だったが、振り返ると『俺ガイル』『のんのんびより』『Free!』『ラブライブ!』とその後ムーブメントととなる作品が生まれている。

そんな中私が好きだったのは『京騒戯画』だった。2013年で一番攻めた表現だったと思うのだが、時代の波に飲まれたのが残念でならない。

・2014年

グリザイアの果実
四月は君の嘘
シドニアの騎士
SHIROBAKO
ノーゲーム・ノーライフ

──2014年は『サイコパス』『弱虫ペダル』『ラブライブ!』と話題作の2期でもってたような印象。そんな中でも上記の作品の出来は素晴らしかった。いずれも今見ても古さを感じさせない名作である。

・2015年

うたわれるもの 偽りの仮面
血界戦線
GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
冴えない彼女の育てかた
下ネタという概念が存在しない退屈な世界
Charlotte(シャーロット)
響け!ユーフォニアム
監獄学園
オーバーロード
落第騎士の英雄譚
ワンパンマン

──『GATE(ゲート)』ってもっと前に印象だったけど2015年なんだね。リアルタイムでは『おそ松さん』『がっこうぐらし!』も話題に。ところで旅立つ前のゴタゴタだけで1クール使うという斬新な構成だった『六花の勇者』の2期ってもうないの?

・2016年

ガーリッシュナンバー
アクティヴレイド -機動強襲室第八係-
少女たちは荒野を目指す
昭和元禄落語心中
NEW GAME!
ふらいんぐうぃっち
フリップフラッパーズ
Re:ゼロから始める異世界生活
Rewrite
ViVid Strike!

──2016年はリアルタイムでも豊作だと感じていた。なにしろ『Re:ゼロ』があるし、『昭和元禄落語心中』『ふらいんぐうぃっち』なども素晴らしい出来だ。他にも、『この素晴らしい世界に祝福を!』『ユーリ!!! on ICE』などもこの年。近年稀に見る豊作年だった。

・2017年

賭ケグルイ
クズの本懐
小林さんちのメイドラゴン
少女終末旅行
ボールルームへようこそ
政宗くんのリベンジ
メイドインアビス
ようこそ実力至上主義の教室へ
ID-0

──一方で、リアルタイムではなんかパッとしない印象だったのが2017年。そんな中流行っていたのが『けものフレンズ』だが、個人的にはこの年は『メイドインアビス』と『ボールルームへようこそ』だ。この2つに関しては、アニメ好きじゃなくともオススメできるレベル。

・2018年

風が強く吹いている
邪神ちゃんドロップキック
宇宙よりも遠い場所
ゾンビランドサガ
ピアノの森
三ツ星カラーズ
ゆるキャン△
ヴァイオレット・エヴァーガーデン

──ムーブメントが細分化されている印象を受けた2018年。とは言え、それぞれ質は高く、代表作をあげるなら『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』か『宇宙よりも遠い場所』だろう。だが、胸が熱くなる系で言うと『風が強く吹いている』もその2作に張る質だと思う。

・2019年

荒ぶる季節の乙女どもよ。
鬼滅の刃
慎重勇者
女子高生の無駄づかい
盾の勇者の成り上がり
バビロン
ヴィンランド・サガ
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿

──去年のことなので記憶に新しいかとは思うが、リアルタイムで話題をかっさらっていたのは『鬼滅の刃』だ。事実、19話『ヒノカミ』のクライマックスのアニメーションは近年No.1かもしれない。私は38歳だが、子供の頃、東映まんがまつりとかで感じていたワクワクを思い出した。

さて置き、質で言うと『ヴィンランド・サガ』も捨てがたい。壮大なストーリーに負けないクオリティーはさすがWIT STUDIO。ぜひ2期を作って欲しいものだ。

・2020年

ID:INVADED イド:インヴェイデッド
推しが武道館いってくれたら死ぬ
虫籠のカガステル
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
かくしごと
GREAT PRETENDER
魔王学院の不適合者
日本沈没2020

──2020年は秋アニメの途中なので、冬・春・夏の3クールで名作だったものをまとめてみた。振り返ると、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』と『かくしごと』が特に良かったと思う。壮大なファンタジー系は不作かもしれない。


以上。今でも色あせない魅力を放つ作品をテーマに選んでみたがいかがだっただろうか。近年ではNetflixやAmazonプライムビデオで見ることができる過去作も多い。アニメの日である本日、過去の隠れた名作を掘り返してみるのもいいのではないだろうか。

参照元:日本動画協会
執筆・イラスト:中澤星児
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