「kawaii」は文化! ちっちゃくてカワイイ、ひとくちアイス「ピノ」から “かわいい” をテーマにした期間限定パッケージ登場。全50種類もあって、自分だけの “かわいい” を見つけて欲しいという。題して『ピノ かわいいパッケージ50』!

うん、うん、いいんじゃないかな。なんでもかんでも「かわいい〜!!」でくくる日本語の乱れを嘆く声もあるけれど、いまや「kawaii」は英語圏でも通じるというし。

「キモかわいい」とか「ブサかわいい」とかの派生語も、プラスアルファのちょっと複雑な気持ちをよく表現しているよね。どれどれ、どんなパッケージがあるか見てみよう。


・ゆめかわいい

「ゆめみたいにかわいい」の略だそう。ゆるふわのタッチで、ファンシーなハートやリボン、エンジェルの羽根がデザインされている。パステルカラーでなんとも愛らしく、サンリオのキキララ(リトルツインスターズ)の世界みたい。


公式サイトの紹介文によると「甘くやさしい世界の中には、脅威や恐怖は存在しない」……言い切っちゃう? ちょっとドリーミングで、厳しい現実社会で泳ぎ疲れた筆者にはまぶしすぎるが、理解はできる。

全50種の中には「ほっこりかわいい」とか「キラキラかわいい」とかもあるみたい。ほっこりしててかわいい、とかキラキラしててかわいい、ってことだな。“かわいい” というひと言の中に、いろいろな感情や概念が含まれているのがよくわかる。


・デコかわいい

うんうん、これもわかる。筆者はやったことないけど、スマホやノートやミラーなどなど、いろいろなものを「デコる」のが大流行したよね。100円ショップでも素材をたくさん売っているし、おもしろそうだとは思っていた。

公式サイトによると「スパンコールやラメ、グリッターなどの装飾が特徴的」「若者カルチャーの1つとして親しまれている」とのこと。

けれどこれは、正しくは「デコがかわいい」じゃないかな? それとも「あ、デコかわいいカバン〜!」みたいに形容詞的に使うのかな?


・犬かわいい

ファミコンゲームみたいなポップな色使いで、草原に犬がデザインされている。「犬かわいい」と対になる「猫かわいい」バージョンもあるようだ。

公式サイトによると「言わずもがな、犬はかわいい」「犬派か猫派かは、永遠のテーマである」……うん、それはそうだけれども。これは「犬かわいい」ではなく……


犬「が」かわいい


でしょ! ここまでくると、もう見過ごせません。なんでもかんでも新しい言葉を作るのはやめなさい。日本語が乱れていますよ! けしからん。


・怪しくなってきた

1つの店舗に入荷するのは数パターンで、すべてのデザインを見ることはできない。コンセプトが怪しくなってきたので、公式サイトで全50種類をチェックしてみる。


「サイエンスかわいい」
「世の中の複雑怪奇な事象が、整理され収斂されることで、驚くほど美しき形で整理される」(公式サイトより)って、真面目な語調でなんの説明だ。


「思春期かわいい」
……え、「思春期めんどい」ならわかるが。自分の本当の居場所はここじゃなくいつか真実の世界に通じる扉が開くから、そうなったらもう2度と親や友だちに会えなくてもいいからそっちの世界に行く、とかガチで思っていたよ。あぁぁ〜、恥ずかしい! もう2度と戻りたくない!!


「武士かわいい」
……いや、そもそも武士はかわいくないでしょ!! 落武者を前にして「かわいい〜!」っていえるか!?


もうなんでもありだな。「多様なパッケージを通じて一人ひとりが感じる “かわいい” を応援したい」とのことだから、自分がかわいいと思えばそれが正義だと。


・数量限定、期間限定

……と、ツッコミどころ満載でめちゃくちゃ楽しい特別パッケージ商品は、10月5日から全国で数量限定発売。地域によっても販売されるデザインが異なるようだ。ちなみに中身は普通のピノ。

公式サイトでは漫画「ブラック・ジャック」のキャラクター・ピノコを起用したWebムービーや、自分だけの “かわいい” パッケージをデザインできる「ピノかわいパッケージ ジェネレーター」を公開中だ。

筆者の環境ではうまく動作しなかったのだが、背景やスタンプ、文字などを組み合わせ、スマホのAR機能でオリジナルパッケージを作れるとのこと。

発売日当日、筆者はコンビニ数店で見つけられず、大型スーパーで購入した。全50種もあると狙って買うのは相当難しいから、偶然の出会いを楽しんで欲しい。


あれ、そのスマホ、ロケニューかわいい〜!


参考リンク:「ピノ かわいいパッケージ50」キャンペーンページ
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.