子供の頃、海原雄山が好きだった。頑固な祖母に育てられたせいか、アニメに出てくる頑固な年寄りこそ「ザ・年寄り」というイメージだったのである。そんな私(中澤)が、Netflixでの配信をきっかけに30年越しに『美味しんぼ』を見てみたら、思ってたのと違ったことは以前の記事でお伝えした通りだ。
あれから1カ月が経ち、現在私はシーズン2を見ている最中。当時のアニメは1期が40話くらいあってクソ長いため、もう70話くらい見ていることになるが……これだけ見ていると嫌でも感じざるを得ないことがある。そう、「美味しんぼあるある」だ。
・【美味しんぼあるある40連発】
1.「初めまして」から一緒に飯食うまでの速度が異常
2. 世界レベルのスポーツ選手の懐に入る速度も異常
3. どれだけ激高している社長でも山岡の「付き合ってもらおうか」で落ち着きがち
4. 海原雄山が一番最初に帰りがち
5. 食わずとも分かりすぎな海原雄山
6. 栗田さんは普段そんな海原雄山より毒を吐きがち
7. 心の中で全てに噛みつく狂犬・栗田さん
8. 溺れた山岡に「明石海峡の水は美味しかったですか?」と京都風の皮肉も言えるマルチなディスの才能
9. 次の瞬間何をするか分からない栗田さんのエキセントリックさ
10. にもかかわらず、全てを天使の笑顔で誤魔化しがち
11. 山岡は調子に乗ってる人をディスりがち
12. ご馳走してもらっているにもかかわらず、相手が少しでも調子に乗ったらボコボコにする美食ヤクザ山岡
13. やはり海原雄山の息子である
14. 海原雄山、栗田、山岡は、キレる相手が違うだけ説
15. 大原社主の怒らなさが異常
16. 山岡に何をされてもビックリするだけで怒らない社主
17. 海原雄山に当て馬にされても焦るだけで怒らない社主
18. おそらく、谷村部長と富井副部長以外からは舐められているであろう社主
19. 富井副部長が自ら汚れてムードを明るくしがち
20. 嫁と息子の朝食を毎朝作ってるのに飲み会には最後まで付き合いがち
21. それでいて全く病みを気取らせないところが大人である
22. 編集部内のもめごとを谷村部長が仲裁しがち
23. 異動させられそうになっても部下を気づかう理想の上司・谷村部長
24. 明らかに山岡たちの方がクズなのに、上司陣が3バカに見える不思議
25. でも、実際就職したら、東西新聞社の文化部の上司陣が最高なことが分かる
26. ところで、究極のメニュー作りはどうなったのか?
27. たまに思い出したように進捗をチェックしては放置する谷村部長
28. 猫がじゃれつくような怒り方しかしない富井副部長
29. やはりこの上司陣、最高である
30. 困った時は「岡星」か「しんとみ寿司」に頼りがち
31. 栗田さんの親友が結婚しがち
32. どさくさに紛れてさらっと結婚する東西新聞のマドンナ花村さん
33. シーズン1の27話のBパートだけ栗田さんの鎖骨がやたら描きこまれていてドキッとする
34. 30話くらいから山岡の「付き合ってもらおうか」の誘い方がうまくなる
35. 山岡が農家や漁師から絶大な信頼を得がち
36. 料理テク以上に、食材の背景を重視しがち
37. 山岡伝家の宝刀「配送時間」
38. 衝撃の「鍋から出汁が出る」
39. 料理そのものより文化や背景をディスる海原雄山
40. 料理って何なのかよくわからなくなる
──以上。基本的に1話完結である『美味しんぼ』は流れがかなりパターン化されており、「あるある」を感じやすい構成になっていると思う。それだけにいつ見てもある程度楽しめる時代劇のような安心感があるのも事実。時おり、流れを重視するあまり、海原雄山が無理してディスってるみたいな瞬間があるが、それもまた魅力だ。
ちなみに、Netflixの『美味しんぼ』は、視聴期間が2020年10月5日までとなっている。こちらは9月23日現在、Netflixに表示されている情報だが、契約が更新されるかどうかは不明。もし、見ようと思っている人は早めに見ておくことをオススメしたい。
イラスト・執筆:中澤星児