消費税が導入される以前、自動販売機の飲み物は基本的に1本100円だった。増税以降110円、120円と値段が上がっていき、最近では150円や160円のものも珍しくなくなってきた……。150円でも高いと感じるというのに、東京・渋谷にその値段をはるかに超える商品を陳列する、セレブな自販機が登場していた! 

その自販機で販売しているのは、なんと1本640円の高級缶コーヒーである!! え? 500円でも買えないの!? どんな味なんだ。とりあえず買って飲んでみたぞ!

・ブルーボトルコーヒーの自販機

自販機が設置されているのは、渋谷・宮益坂の渋谷郵便局裏手にある「三井のリパーク 第9駐車場」だ。これはブルーボトルコーヒーの専用自販機であり、缶コーヒーだけでなく、コーヒー豆やエコカップまで販売している。


ブルーボトルコーヒーとは、2015年2月に日本に初進出したアメリカ発のコーヒーチェーンである。東京・清澄白河に誕生した1号店は、開店初日に200人以上が行列し、入店の待ち時間が2時間以上かかるほどの人気となった。現在は東京を中心全国に18店舗を展開している。

そのブルーボトルコーヒーの自販機だ。100円で販売しているとは考えていなかったが、商品を見ると1本640円!! さすがコーヒーの一流ブランドである。


缶コーヒー1本640円はこの自販機の最低価格であり、インスタントコーヒーは1箱1620円、エコカップは1980円だ。一般的な自販機と価格が全然違う……。


自販機での決済は、カード・交通系電子マネーのみ。つまり現金の使用は不可となっている。


さ~て、高級缶コーヒーはどんな味がするのだろうか? 私(佐藤)の人生においてもっとも高額な缶コーヒーを買うぞ! 「BRIGHT」と「SINGLE ORIGIN」、いずれも640円。私は今回、SINGLE ORIGINを買うことにした。


高級商品を扱っているので、商品を買ったら何か特別な仕掛けが発動するかな? と思ったけど、何もなかった……。とくに派手な演出もなく、そこらへんの自販機と同じくガタン! と音がして缶が出てきただけ。640円なら気の利いた音楽でも流れるかと思ったけど、そんなことを期待しちゃダメだな……。


ブルーボトルコーヒーの店舗と同じように、この缶コーヒーは国内の自社焙煎所で焙煎し水出ししているそうだ。内容量は236ミリリットル、賞味期限は約1カ月となっている。


・1本640円に缶コーヒーの味は?

飲んでみると、缶コーヒーとは思えないほどのキレとコクがある。飲んできたなかで、もっとも美味い缶コーヒーであることに間違いない。


美味いのはたしかなんだけど、このクオリティのコーヒーなら、やはり自販機ではなくお店で飲みたいと思ってしまう。できれば涼しいカフェで、キレイな氷の浮いたグラスに注いで、静かに座って飲みたいものだ。


持ち帰ってグラスに注いでもいいんだけど、缶コーヒーならその場でグイっと行きたいもんだよね。そんな訳で、缶にしておくのが惜しいほど、上等なコーヒーだった。こういうのを本当の「贅沢」って言うんだろうなあ~……。気になる人は渋谷の駐車場に足を運んでみてくれよな!


・自販機の設置場所

三井のリパーク 渋谷 1丁目第9駐車場(東京都渋谷区1-9-14)

参照元:ブルーボトルコーヒー
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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