その持ち帰りラーメンは、店で食べる味そのものだった。「寸分変わらぬ味」と言っても過言ではない。コロナ禍以降、私は何度もラーメンをテイクアウトしたが、ここまで再現度が高いのは初めてだ。さすがは第一旭。『本家 第一旭 新宿店』である。
ただ、再現度が高いのは当然と言えば当然かもしれない。なぜなら、『本家 第一旭 新宿店』の持ち帰りラーメンは……
器が発泡スチロールになっただけ。そのまんま。そう、あまりにも飾らないテイクアウトなのである。持ち帰りは麺だけ別皿にしたりするラーメン屋が多い中で、ここまでの直球スタイル。小細工一切なし。このあたり、関西らしいというか京都の本店らしいというか……
——と言いたいところだが、実は『本家 第一旭 新宿店』のテイクアウトラーメンは他にもある。調理済みのラーメンをそのまま持ち帰り容器に入れるのは、あくまで「家や会社が近くにあってすぐ食べる人」のためのもの。調理前のテイクアウトだって用意されているから、遠方の方も安心して欲しい。
価格はどちらも税込780円(チャーシュー麺は税込950円)。店内で食べる場合、普通のラーメンは税込780円でチャーシュー麺は950円なので、調理済みだろうが調理前だろうが店で食べようが、いずれも同じ価格ということになる。このあたりの価格設定は実にシンプルで分かりやすい。
ちなみに『本家 第一旭 新宿店』を訪れると、店の前に「宅麺.com人気ランキング第1位」と書かれた貼り紙がある。それはつまり、調理前のテイクアウトも人気ということであり、そんなラーメンがネットでも買えるということだ。こちらは価格が1000円(税抜)と、店頭で買うより若干お高め。
・新宿店の味をしっかり再現
ここで注意して欲しいのは、『宅麺.com』で人気のラーメンは『本家 第一旭 新宿店』の名前で売られているということ。京都にある「本店」の名前で売られているわけではない。
したがって、先ほど私が「再現度が高い」と言ったのは「新宿店の味をしっかり再現している」という意味であり、京都駅前の「本家 第一旭 本店」の味にソックリという意味ではない。
・ちょっとややこしい話
そもそも、2つの店のラーメンは似ているものの、同じ味ではないのだ。どう違うかは開店時に訪れたときの記事を参照してもらうとして、現在も結構な差があるように思う。ただ、店舗によって味が違うことは「第一旭あるある」であり、その多様性が第一旭の魅力。早い話が、あんまり細かいことは気にするなってことだ。
とにかく、家や会社でやる第一旭は最高である。第一旭のファンにとって、その事実は変わらないはず。本店の味に慣れた人は「店舗で食べるラーメンとはかなり違うような……!?」となるかもしれないが、それこそが第一旭……だと考えて楽しんでくれ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 本家 第一旭 新宿店
住所 東京都新宿区新宿1丁目13-7東宝ビル1F
時間 月〜土曜日11:00~22:00 / 日・祝日11:00〜17:00
参考リンク:宅麺.com「本家 第一旭 新宿店 ラーメン」
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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▼こちらは調理済みのテイクアウト。そのまんまである。
▼調理前のテイクアウト。ネットで購入する場合とは多少異なるだろうが、店頭で受け取ると具材のすべてがビニール袋に入れられている。
▼足が早い「もやし」の袋には氷も一緒に入っていた。めっちゃ親切。
▼説明書の通りに作っていけばいい。
▼基本的に、冷凍のスープを温めたり麺を茹でたりするだけ。
▼完成したものを食べてみたら、新宿店のラーメンと同じ味。店で食べているのと何ら変わらない。タッパに入ったタクアンを用意すれば、完全に第一旭。
▼基本的にテイクアウトでも店内で食べても同じ価格。普通のラーメンは780円で、チャーシュー麺は950円。ただしネットで注文する場合はちょっと高くなる。
▼通販サイトでかなり人気らしい。私が確認したとき(2020年9月2日時点)は宅麺ランキングで第9位と、1位ではなかったものの高評価と言っていいだろう。
▼余談だが、こちらは京都にある本店のラーメン。
▼新宿店のラーメンがこれ。同じ系列ながら、見た目にもかなり違いがある。
▼そして、私が会社で作ったもの。盛り付けの時点で、プロの凄さを感じた……。