雑誌『幼稚園』の勢いが止まらない。過去記事でもリアルすぎるセブン銀行ATM公衆電話、そしてなりきり牛丼屋ができる「吉野家 ぎゅうどんづくりゲーム」などを紹介してきたが、ここに伝説の付録が復活した。

そのあまりの完成度で売り切れ続出、長い『幼稚園』の歴史でも初めて重版となったという昨年7月号の付録「セブンティーンアイスじはんき」が再登場。去年買えなかったお友達も必見だ。


・『幼稚園』2020年9月号(税込1200円)

今回は発売日当日に購入できたので作ってみよう。ちなみに筆者は初めて作るのだけれど……材料を広げてびっくり! 開いた形がそのまんま、本体になっている。複雑に切り抜くところはほとんどない。ハサミもカッターも必要なかった。

ベロを差し込んで立方体を作るので、接着剤もいらない。差し込むべきところには、同じナンバーが振ってある親切設計。設計した人、ただ者ではない……!

可動部にはプラスティックの部品が登場。ボタンを押すと床が開いて、商品が落ちる仕組みになっている。

作業は簡単で、大人なら1時間もかからないと思う。ゆがみもなく、しっかり自立する立方体ができた。

続いて中身のアイスを作っていく。単純だけれど楽しい作業だ。

本物そっくりに印刷された小物ってテンション上がる! リカちゃんやジェニーちゃんの人形遊びでも、シリアルやバターのミニチュアなんか、ただの紙箱なのにすごく大事にしていた。思うに、ままごと遊びに「リアリティ」を与えてくれたからだと思う。

コーンタイプのアイスもよくできている。基本は八角形なのだけれど、折り目が途中で減って、先端部では四角形になっている。

こうすることで細い先端部でも無理なく折ることができ、なめらかな円すい形に近くなる。

スティックタイプのアイス。そうそう、セブンティーンの棒って、十字型になった白いプラスティックだよね。それを2つ折りにした紙で表現。巧いなぁ。

繰り返すが、作りやすさと完成度(本物らしさや耐久性)のバランスが素晴らしい。子どもだましではなく、本当に遊べるものが完成する。

着脱できる商品パネルはたくさんあるから、好きなものを8つ選ぶ。バラエティ重視か、自分の好み重視か迷うな〜。実際の陳列では子どもに人気の味を、彼らの目線に合わせた下段に入れるんだって。

ちょっとだけ値段が高い「スペシャルセレクション」は外せない。商品パネルを差し込んで……

使わない商品パネルは庫内に収納するところがある。芸が細かい!

完成だ! でかい! 存在感ありすぎ!!


・商品を補充して遊ぶ

今回の自販機は「ルート担当者」になりきって商品の補充ができる! まぁ、大人のお友達にとっては「労働」の匂いがプンプンして楽しくないかもだけど。

そういえば、昔バイト先の売店の閉店作業で、もう全員終わって着席っていうときにパートのおばちゃんから「品出し忘れてるわよ(ドヤ)」といわれ、戻っている間にまかないの夕飯を片付けられたことがある。ちくしょー、品出しなんて大きら……

いかんいかん、子どもたちには夢を持ってもらいたい。


気を取り直して商品を補充する。「闇鍋」として商品パネルと全然違うものを入れとけば、買った人が怒るだろうなぁ、にやにや……

いかんいかん、また心の汚れた大人のいやらしさが出てしまった。


できたー! 商品選択のボタンは昨年の4つから8つにパワーアップ。好きなアイスを選んでボタンを押すと……

商品が出てきたー!! ホントにセブンティーン食べたくなるな。


・10月号はセブン銀行ATM

来月発売の10月号も過去に人気だった付録のリバイバル、セブン銀行ATMがついてくるぞ。子どもが遊ぶものだからこそ、子どもだましはよくない。大人が手抜きをせず真剣に作ったものほど夢中で遊ぶのだと思う。これからもどんなリアルな付録が登場するか楽しみだ。


参考リンク:小学館
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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