無印良品が「性別のない服」をつくったらしい。いや性別どころか、年齢も体型も関係のない服を販売しているという。んで、その服が「ただの人民服じゃねえか」とネットを賑わせているようだ……待て待て待て、ウソだろおい。一体、何がどうなってんだよ。
誰でも着られる万能な服を追い求めたら、人民服に……なるわけねえだろ。ということで今回は、無印の「性別のない服」を購入して、ガチの人民服(北朝鮮製)と着比べてみることにした。で、まあ結論を先に言ってしまうと、人民服の迫力なめんじゃねえぞ!
・MUJI Labo
無印良品の『MUJI Labo』で購入したのは、男女兼用の「オープンカラーシャツ(5990円)」と「イージーパンツ(6990円)」。どちらも性別や年齢、体型に関係なく着用できるサイズ感の服で、無印の “新しいベーシック” として生み出されたアイテムらしい。
カラーは「ブラック」を選んだ。商品紹介ページのモデルさんが着ていたからだ。画面上では、とても都会的で洗練されたデザインだと思ったが、いざ自宅にて上下セットを並べてみると「工場への配属、おめでとうございます」的な雰囲気がにじみ出ている。ちょ待てよ。
ってか、これってこのまま着て大丈夫なのだろうか。「シンプルなアイテムだからこそ、ファッションセンスの見せ所です」とか言われても、もう遅いからな。まあでも、性別や年齢に関係のない服だからきっと大丈夫……このままが正解だろう。
・着てみた
ってことで、着てみると……スッゲー涼しい。驚異的な風通しの良さである。マジで激しくスースーするぞ。「人民服」とか「太極拳」とか、外見的なイメージの話は置いといて、着心地はとにかく最高だ。そこいらのマスクより通気性は良いかもしれない。
そして、ストレッチ性も高くて動きやすく、UVカット機能も備わっているもよう。着心地、機能性はたしかに “新しいベーシック” となり得る。工場はもちろん、海の家の制服としても採用できるレベルだ。もちろん太極拳をする際にも快適に着用できるだろう。
見た目に関して言うと、無駄のない “意識高い系” のデザインではなかろうか。ただし、誰でも着られるからと言って「家族全員で着ます!」という服ではない。それなりにインパクトがあるから、家族お揃いで着たら「悪の組織」みたいに映るだろう。
・人民服の迫力
つづいて確認のために “北朝鮮のベーシック” である人民服を着てみたところ、たった1人でも圧倒的な迫力。スタイリッシュ……かもしれないが、遊び心と通気性は皆無だった。また、一応「肩パット」が入っているから、四角いシルエットを演出したい方にはいいかもしれない。
もちろん人民服をパリッと着こなすのもファッションだろう。ただ者ではないオーラをまといたいなら、人民服を選ぶのも正解だ。しかし、サラッと爽やかに着るなら、言うまでもなく無印一択。ってか、比べるまでもないだろう。ほんのり似ていただけなのだ。
ちなみに「MUJI Labo」は、毎月新作が登場するそうで、毎月1着ずつ揃えれば半年で1年分のコーディネートが完成するという。着る服をアレコレ考えるのが面倒な方は「MUJI Labo」を選んでみてはいかがだろうか。私もシンプルな服を爽やかに着こなせるようになりたい。
参考リンク:無印良品「MUJI Labo」
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]