多くの方がご存知のように、2020年7月1日よりプラスチック製の買い物袋が有料化される。しかし中には、有料化制度の対象外となる袋を導入することで、無料路線を継続する企業も。

吉野家もその1つで、テイクアウト用レジ袋は7月1日以降も無料となる。バイオマスプラスチック配合のものへ変更するからなのだが……それにしてもなぜ吉野家はそんな大変なことを? 気になったので “中の人” に理由を尋ねてみたところ、丁寧に教えてくれたぞ。

その内容をめちゃくちゃ噛み砕いて伝えるならば……


「お客さんのエコバッグじゃ安全面・衛生面で問題のある可能性があるからね。あと、いまは外出時間を極力短くすることが期待されているし、テイクアウトの時に「レジ袋いりますか?」の確認を無くせば、店舗の滞在時間をより短くできるやん」


──的な感じである。ただし、これは当然ながら吉野家にとって、コストアップ(“中の人” によれば具体的な金額は秘密)という名の負担がのしかかってくることを意味する。よって、持ち帰りレジ袋の無料化を決定するまでは社内でも議論が行われたようだが、最終的には「お客さんの安心・安全以上のものはない」との結論に至ったそうだ。

あざーーーーーーす! となった人は多いかと思うが……私がどうしても気になったのは、薄利多売の象徴のような吉野家がそんなことをして大丈夫なのか? という点。


ひねくれた見方ではあるが、レジ袋の無料化は価格アップとセットじゃないと無理ではないだろうか? だってそうしないと、財政面で色々と大変そうだもの。たたでさえ新型コロナの影響も受けているだろうし……。状況を考えると、個人的には値上げでも仕方がないとは思うが、そこのところを確認しておきたい。

持ち帰りレジ袋無料という名のアメは、値上げという名のムチとセットになっているのか? それともアメだけなのか? 恐る恐る聞いてみたところ……


「現段階では値上げの検討をしておりません」


あざーーーーーーーーーーーーーーす!! ……と、ついつい叫びそうになってしまったが、もちろん吉野家の価格が未来永劫このままである訳がない。いつか価格改定は行われる。ただ、それは現段階で検討されていない。なので、みなさん安心して欲しい。

ちなみに、吉野家のライバルとも言える「すき家」でも、7月1日以降レジ袋の代金を無料にするそうだ。また、マクドナルドやKFC(ケンタッキーフライドチキン)、セイコーマートなども無料路線を継続するとのこと。というわけで、最後にもう1つ。

あざーーーーーーーーーーーーーーす!!

参照元:吉野家(PDF)、すき家マクドナルド日本経済新聞
Report:和才雄一郎

▼なぜレジ袋を無料にするの? と質問した時の回答。