新型コロナウィルスをはじめとしたいくつかの要因が重なり、品薄状態が生じているゲーム関連商品。入荷の時期や時間は一律ではなく、目的のものを探すために多くのウェブサイトを横断してチェックしている人も多いと思う。

先日、大手ネットショップのマスクの在庫・価格情報を集約してきた「在庫速報.com」(アスツール株式会社)がバージョンアップし、ゲーム機の在庫情報提供を開始した。対象となったのはNintendo Switch、Nintendo Switch Lite、PlayStation 4、PlayStation 4 Proの4機種。とりわけ品薄が深刻なNintendo Switchの入荷を待っている人にとっては有益なサイトになりそうだ。


・「在庫速報.com」とは

「在庫速報.com」は、これまでマスク、消毒ジェル、消毒スプレーの在庫情報をAmazonなど大手ネットショップから集約・公開してきた。ページを開くと価格や入荷予定日が一覧でき、そのまま販売サイトに飛ぶことができる。

開発メンバーの1人がネット上でマスク在庫を探すのに苦労した経験から生まれたサービスだという。リリース直後から大きな反響があり、2020年4月28日時点で月間400万ユーザーを獲得したとのこと。

ウェブサイトには「Switch」「Switch Lite「PS4」「PS4 Pro」のタブが増え、該当する商品が「価格の低い順」に一覧表示される。例えば「Switch」であれば、定価が税込3万2978円のところ、最安値が4万2000円(記事執筆時点)であることが一目瞭然に確認できる。


・現状での留意点

同サービスにはアプリ版もあるが、現在のところゲーム機が追加されたのはウェブ版のみ。アプリ版は後日対応予定とのこと。

マスク、消毒ジェル、消毒スプレーの場合はアプリで「最低単価の更新」時に通知する機能がある。ゲーム機でも通知機能が実装されるかどうかは不明だが、もし最低価格=定価になったことが即時にわかると、正規品の販売を意味するのでかなり便利だろう。

また、「在庫速報.com」はあくまで各オンラインショップの情報を集約するサービスであり、「配送や商品の品質までは残念ながら保証する事ができません」と公式Twitterでコメントしている。信頼できるショップかどうか、適正な価格かどうかなどの判断は各ユーザーに委(ゆだ)ねられている。

とは言いつつも、例えばマスクの場合、当初は表示していた大量・高額販売の商品を、買い占め防止の観点などから除外する設定にするなど、誠実かつ迅速に運営している印象を受ける。

マスク、消毒ジェル、消毒スプレーの場合はAmazon、楽天市場、ユニ・チャーム、ビックカメラ(2020年3月30日現在)から在庫情報を得ている。ゲーム機は今のところAmazon、楽天市場(2020年4月28日現在)のみ。家電量販店などは未対応のため注意して欲しい。


・改善要望も受け付け

アスツール株式会社は「対応する商品及び通販サイトを順次拡大予定」とコメントし、公式Twitterには改善要望を出すための問い合わせフォームも用意されている。検索対象となるショップが今後増えていく可能性は高い。

ユーザーの声を真摯に受け止めようという前向きな姿勢がうかがえるので、気になった点があれば提案していくといいだろう。ゲーム機を多く扱う家電量販店はぜひ対象に加えて欲しい。

また、マスクの場合は1枚あたりの単価が表示され、価格順に並んでおりとても比較しやすい。一方で、転売が横行しているとされるゲーム機の場合は価格の高低だけでなく「定価からの差」が大事なので、「+○○円」「−○○円」といった表示ができるといいのではないか。

ゲーム機、とりわけNintendo Switchについては当初の予想を遥かに超える品薄が続いている。その一方で、定価を大幅に超える価格で多くの商品が出品されている事実が記事執筆時点でも確認できる。

マスクの在庫表示は「この未曾有の社会問題に一企業として、何らかの形で貢献したい」という思いから始まったというが、ゲーム機の情報も確実に「必要としている人」がいる。今回のバージョンアップは1ゲームファンとして単純に嬉しい。併せて1日も早い感染症収束と物流回復を願う。


参照元:在庫速報.com
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:在庫速報.com(iOS)

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