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【リアルレポ】緊急事態宣言から初めての週末を迎えた『上野』の様子 / アメ横の店員「このままだとバタバタ店が潰れる」

2020年4月13日

2020年4月11日と12日、東京都は緊急事態宣言を受けて初めての週末を迎えた。「街からかなり人が減っている」「普段よりは少ないけどさほど変わらない」……などなど、エリアや時間帯ごとに違いはあるが、多くの人が外出の自粛を心がけていることだけは確かだろう。

これまで10近くの街を見てきた記者からすると、パターンは3つあると感じている。それについては後述するとして、今回は緊急事態宣言から初めての週末を迎えた4月11日(土曜日)の東京は上野の様子をお届けする。

・3つのパターン

まずはさっそく記者が感じた街のパターンについて解説していこう。渋谷や原宿など、多くの人がわざわざお出かけするエリアを、ここでは「観光エリア」と呼ぶ。この観光エリアはかなり人が少なく、普段と比べて70%減を達成していると感じた次第だ。

次に「東京駅周辺」や「品川駅周辺」など、ビジネスマンが多いエリアを「ビジネスエリア」とする。このエリアは普段よりは人が少ないものの、ビジネスマンを中心にそれなりに人が多く、特に通勤時には普通に人混みが出来ていた。単純に〇%減とは言えないが、特に駅周辺は人との接触率が比較的高いエリアであろう。

最後は「池袋」や「巣鴨」など、観光地と住宅地、ビジネス街が入り混じるエリアを「混合エリア」とする。混合エリアの特徴は遠くからわざわざ人は来ていないが、地元の人はまあまあいること。結果的に池袋などは住宅の規模も大きいため、決して閑散とはしていない。密度は濃くないものの、こちらは広い範囲で人と接触する可能性を感じた。

・上野は「混合エリア」

さて、今回ご紹介する『上野』の様子を見てきたところ、池袋や巣鴨と同じ「混合エリア」であった。丸井や松坂屋などの大手デパートは臨時休業しており、シャッターを下ろしている店もかなり多い。JR上野駅から出てくる人の数も、普段なら考えられないほど少なかった。



一方でアメ横の中は、魚屋、八百屋、洋服店、靴屋、飲食店……などが3~4割ほどは営業を続けており、買い物に訪れる地元の人らしき人の姿もそれなりに多い印象だ。また、観光客ではない地元に根付いた外国人が多いことも上野の特徴ではなかろうか。


加えて、若年齢層より高年齢層が多いことも印象的であった。土地柄といってしまえばそれまでだが、長年の習慣をなかなか変えられないお年寄りと、変化に順応する若者の差がそこにはあるのかもしれない。当然、全ては個々人の差に拠るが、全体的な印象として記述しておく。

・粘り強い対応を

なお、アメ横で営業を続ける店員さん(職種は伏せる)は以下のように教えてくれた。


「今日は店を開けたけど、もうやらない方がいいね。馴染みのお客さんには申し訳ないけど、これだけ人が少ないと儲からないし家にいた方がマシだよ。うちはまだ保存が効く商品だからいいけど、生鮮食品の店は悲惨だよ。大赤字なんじゃないの?

立ち飲み屋もほとんどやってないけど、仕方ないとはいえ可哀想だよね。補償があるなら喜んで休むんだろうけど、従業員を食わせていかなきゃいけないし。これが1カ月も続くと、アメ横の中もバタバタ店が潰れるんじゃないの?


というわけで、今回は「上野」の様子をお届けした。少なくとも遊びに来ているような人たちはほとんど見当たらなかったので、外出の自粛は一定の効果を生んでいると感じる一方で、地元民の外出の自粛に限界も感じた次第だ。緊急事態宣言からまだ1週目。粘り強い対応が求められる。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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