以前、ガンプラを作ろうとした記事を書いた。箱の注意書きや説明書をよく見なかったばっかりに、最近のガンプラには接着剤が不要であることを知らず、100均で接着剤を購入してしまったことを今では深く反省している。
改めて販売元のBANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)に「ガンプラの接着剤の使用」について問い合わせたところ、詳しく話を聞くことができたので紹介したいと思う。さらに今回、人生で初めて接着剤を使わないモデルの組み立てにも挑んでみた。
・聞いてみた
ガンプラの接着剤についてBANDAI SPIRITSに尋ねたところ、以下のような回答を得ることができた。以下は、その内容の要約である。
佐藤 「お尋ねしたいのですが、ガンプラは接着剤を使わなくても組み立てられるんですか?」
担当 「はい、基本的には接着剤をご使用いただかなくても組み立てることが可能となっております」
佐藤 「30年くらい前は必要だったと思うのですが、いつ頃から不使用になったんですか?」
担当 「そうですね、おおむね2000年よりも前のことだったと思います」
佐藤 「現在はすべてのガンプラが接着剤を使わずに組めるのでしょうか?」
担当 「必要なものもございます。商品に記載がありますので、ご確認いただければと存じます」
佐藤 「いずれにしても、箱や説明書を良く確認した方が良いですね」
担当 「左様でございます」
佐藤 「ありがとうございました」
あらためて先日中野ブロードウェイの『まんだらけ』で購入したガンプラを見てみると、「No glue required」と書いてある。最初に見た時にはその意味がわからなかったが、Google翻訳してみると、「接着剤不要」という意味だとわかった。俺のバカ……。
ちなみに、今回まんだらけで購入したガンプラは、スタンプラリーを全駅制覇しないと入手できない限定品。過去に行われたスタンプラリーについては、過去記事「【激闘レポ】JR東日本ガンダムスタンプラリー1日制覇の旅! 全65駅を始発で一気に回りまーーす!! 14時間半の死闘の結果……を参照してほしい。
・作り上げる感動
さて、机の上のパーツを広げて説明書に目を通すと、このモデルに必要な道具類は特になく、ニッパーがあれば よりキレイに仕上げられると書かれている。
さて、こうしてパーツと向き合うと一抹の不安がよぎる。私(佐藤)は無事に組み上げることができるだろうか? 自慢じゃないが手先が不器用だ。ガキの頃に仕上げた作品の数々は、自分で振り返ってもそれほどキレイに仕上がった記憶がない。それでも作りたいのである。ガンダムを。
注意深く説明書に目を通し、使用するパーツをひとつひとつ確認していく。接着剤を使わずに挑むガンプラは今回が初めてのことだ。パーツを組み合わせることで、バラバラだったプラスチックパーツが1つになっていくのがわかる。
一見、無意味に見えるパーツが重なり合うことで、胴体になり、頭になり、そして腕へとなっていく。それらをさらに組み合わせると、すでに上半身が完成しているじゃないか。なんだろう、作り上げる感動があるのは気のせいではないはずだ。
・より簡単に、より美しく
さらに押し黙ったままパーツと向き合い、気が付けば数十分の時間が経過していた。老眼の影響で小さいモノを見ることが苦手なのだが、なぜだか小さいシールパーツを凝視していてもそれほど苦ではない。おそらく、完成のイメージがわかっているからではないだろうか。
たとえ小さなシールでも、それがガンダムのどこに貼るべきなのか わかっている。未知の完成像を描くのではなく、頭のなかにあるガンダムを蘇らせているような気分だ。
そうしてさらに数十分を経て、完成した。
私が記憶している最初に組み立てたガンダム(RX-78-2)は、調べたところ1980年に発売されたものだったらしい。今から40年も前でモデルは無着色で接着剤が必要だった。不器用でキレイに組み立てられないものだから、接着剤ははみ出しまくり。塗料もはみ出しまくり。完成した姿は、とてもじゃないがキレイとは呼べなかった。それでも愛着を持って机の上に飾っていた。何かの弾みで落っことしたりして、修復不能にぶっ壊れて、泣きじゃくったものだ。
それが今では、それほど手間をかけずに、より簡単により美しく組み上げることができるようになっている。
ひとえに、バンダイの開発努力のおかげである。奇しくも今年はガンプラ誕生40周年。作る楽しみを教えてくれたことに、改めて感謝と敬意を表したいと思う。
参考リンク:ガンプラ40周年特設サイト、バンダイホビーサイト
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24