2020年4月7日に「緊急事態宣言」が発令され2日が経過した。多くのデパートや飲食店が営業を停止するなど、特に都心部では自粛ムードが高まっている。とはいえ、宣言翌日の品川にはそれなりの人がいたから「自粛の限界」を感じたことも事実だ。

さて、今回は原宿と並び “若者の街” として知られる「渋谷」の様子をお届けする。結論から申し上げると、緊急事態宣言から2日目を迎えた渋谷は、これまで見てきたどの街よりも自粛ムードに包まれていた。

・繁華街とビジネス街

ハチ公やスクランブル交差点、109に渋谷センター街……などなど、多くの有名スポットが集結する渋谷。最先端のファッションや音楽に彩られた、原宿と並ぶ流行発信地として国内外問わず多くの人に知られている。

加えて、大型オフィスビルが点在するなど、渋谷は都内有数のビジネス街としての顔を併せ持つ。日本有数の繁華街都内屈指のビジネス街が共存する東京の一大都市、それが「渋谷」だ。

・スクランブル交差点でさえ

冒頭でもお伝えした通り、緊急事態宣言から2日目を迎えた午前11時頃の渋谷は、かつてないほどの静けさで包まれていた。ゴーストタウンのように人っ子一人いないワケではないものの、普通に歩くことさえ困難ないつもの渋谷と比べるとその差は歴然。スクランブル交差点ですらスカスカである。

当然、渋谷センター街の中もガランとしており、普段の活気ある姿とは程遠い。営業を停止している飲食店も少なくなく、買い物を楽しむ人の姿も見当たらなかった。いるのは足早に歩を進めるビジネスマンと現場仕事の職人さんたち、あとは配達作業員さんたちくらいだ。

・百貨店も臨時休業中

また、西武百貨店は生鮮食品売り場を除き休館、東急百貨店は全館臨時休業するなど、渋谷を挙げて人を受け入れない態勢を整えていると感じた。渋谷に来る目的そのものを失くしてしまうのは、かなり効果があるのではないだろうか。


その他、スペイン坂や宇田川交番付近も人が少なく、浮かれた様子は感じられない。少なくともこの時点での渋谷は、政府が目指す「接触の8割削減」を感じた次第だ。


なお、運送業のお兄さんによると、この日の渋谷はこれまでで最も人が少ないという。


「昨日(7日)から西武さんや東急さんが休んでるのが大きいですよね。ここ2週間くらいで徐々に人は減っていましたが、今日が1番少ないんじゃないですか? ただ、僕たちは本当にヤバいくらい忙しいです。これが向こう1カ月続くとなると……考えたくないですね」


というわけで、緊急事態宣言から2日目の渋谷はこれまで見てきたどの街よりも自粛ムードに包まれていたことを重ねてお伝えする。ちなみに、ビジネス街に通じるJR渋谷駅南口方面も人気(ひとけ)はまばらであった。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.