もしもポルトガルへ行ったなら、絶対に見たいと思っていたものが3つある。「コンペイトウ」と「テンプラ」……それから「世界一豪華なマック」だ。

念願叶ってポルトガルを訪れてみたところ、コンペイトウとテンプラには残念ながら出会えなかった。ポルトガル語が転じて日本語に定着した2つの食べ物だが、現代ではあまりメジャーでない様子だ。下調べが足りず無念である。

そして「世界一豪華なマック」……これは「ある」とも「ない」とも言えなかった。なぜこのようにフワッとした結論になったのか? 経緯をなるべく手短にご報告しよう。

・あっさり発見

ポルトガル第2の都市『ポルト』中心部に、正確には「 “世界一豪華なのではないか” と言われているマック」がある。有名とみえて記念写真を撮る観光客の姿が絶えない。近づいてみると……


早くも豪華ポイントその①! 入り口に「ドーンと天を仰ぐ巨大なワシの像」がお目見えだ。「McDonalds 」の文字も真鍮色で威厳タップリ。パッと見はまるで魔王の城のようであり、「マクドナルド 」という映画のロゴのようでもある。これは内部も期待できそうだ……!

中に入ると……おっ! 豪華ポイントその②「シャンデリア」があるぞ。

豪華の象徴ともいうべきシャンデリアはやはりマスト! 小ぶりだけどイイ感じだ!

豪華ポイントその③「古代の壁画っぽいデザイン」も壁に施されている! さりげなく豪華さを引き立てる役目だろうな!

それから豪華ポイントその④は「レジのバックがステンドグラス風」だァ! これは完全に豪華!

ステンドグラスに描かれているのは、おそらく「コーヒーができるまで」を表現した図柄。ティータイムを楽しむ男女の横で苦しそうに荷物を運ぶ労働者が描かれているなど、優雅なのか風刺なのか分からないデザインだ。豪華さには芸術性も必要ということだろうか。


…………


え〜と……他には……


店員の服装……は、むしろ日本より全然ラフな感じだ。

椅子……も、オシャレではあるが最近のマックはどこもオシャレだし……。豪華とまでは言えない感じ。

ケーキやクロワッサンが売られている……のも別に珍しくないしなァ……。


・とりあえずビール

レジのある1階フロアにはこれ以上の “豪華ポイント” を見つけられなかったため、ひとまず注文を済ませることにした。

余談だが私がここ2年ほどでヨーロッパ各地や中国・東南アジアなど約20カ国を旅した体感として、ほぼ全ての国のマクドナルドでは「タッチパネルで注文から支払いまでを済ませる仕組み」が導入されている。ハッキリ言って普及していない日本は完全に浮いているのだ。

しくみは簡単なので言葉が分からない国へ行っても難なく利用でき、番号を呼ばれて商品を受け取る流れは非常に効率的である。日本はスペースが狭い問題とかあるからなぁ……。

ともかく新発売だという『Signature Classic』なるバーガーのセットをオーダーしてみる。サイドメニューを選んでいると、なんとドリンクに「ビール」をチョイスできることが判明! これは非常に優雅だ。調べるとビールが飲めるマクドナルドはヨーロッパで特に珍しくないようだが、豪華ポイント0.5つけといたろ。

機械からレシートが出てくればオーダー完了だ!


・地下へ……

1階フロアの豪華ポイント数は “そこそこ” だったものの、おそらく「世界一豪華」と言われる理由は地下に隠されているに違いない。ビックリしすぎて受け取った商品を落とさないよう、慎重に歩みを進めてゆくぞ……


アーーーーッ! 地下に向かう階段が「プチ螺旋」だァ!!!


……しかしその螺旋っぷりは非常になだらかで、よくよく見れば1回転もしていないッ……! う〜ん、豪華ポイント0.5!


そしてプチ螺旋の先に広がる地下フロアの全貌が…………!



よくあるタイプのマック……!!!!!


・世界一豪華でないとは言い切れない

その後もトイレや隅の方など様々な箇所をチェックしてみたものの、残念ながらこれ以上の豪華ポイントは発見できず。結果として個人的な判断ではあるが、世界一豪華と言われるマックの豪華ポイントは以下の通りだ。


・正面のワシの像がスゴイ

・シャンデリアがある

・古代壁画風の模様がある

・ステンドグラスがある

・ビールが飲める

・プチ螺旋階段


この結果を受けて私の率直な感想は「想像よりショボイ」であった。しかし……ここでうっかり “がっかりスポット” などと言い出す人間にはなりたくないものである。

なぜならこのマックは「十分スゴイ」からだ。なまじ “世界一豪華” という情報があったために、私の期待値は異常に上がってしまっていた。そんなことを思わずにここを訪れていれば、私は「メッチャ豪華ジャン!」という感想を抱いたはずなのだ。勝手に想像しておいて「ショボイ」とは失礼この上ない話である。


が……!


私は同時にこうも思うのだ。「ここまで有名になったのだからもう少し頑張ってみてもいいのではないか」と。きけばこの建物は100年ほど前カフェだったのをそのまま活用しているようだ。マックの言い分としては「豪華と名乗ったつもりはない」のかもしれない。

しかしだ。誰が言い出したかは別として「世界一豪華」はかなりの宣伝効果がある。現に他国からも観光客が来ている以上、もう少しだけサービスしてくれてもバチは当たらないんじゃないか? という話だ。例えばホラ、地下部分も中世風にするとか、制服を豪華にしてみるとかね! いやいや、文句とかじゃないよ? 今でも全然スゴイんだけどね!



さぁてと! 肝心のセット内容をご紹介しよう。ビールは生でなく缶だったが、外国のビールって無条件にテンションが上がるよネ!

サイドメニューの『Baby Carrots(ベイビーキャロット)』はその名の通り、チビにんじんを丸ごと生でかじるもの。ジャンクフードを食べる罪悪感が半減するうえ、かなりおいしい。日本でも登場することを切に願う。

バーガーはパティが非常に肉肉しく、半分持ち帰ったほどボリューミーであった。セットにはポテトもついて、お値段しめて7.8ユーロ(約938円)。日本人の感覚としては妥当な金額なんじゃないだろうか。


世界に約1万4000店舗あるというマクドナルド 。「世界一豪華」があるなら当然「世界一貧相」もどこかに存在しているワケで。他国のマックを訪れたときは、その特色を探ってみれば新たな発見があるはずだ!

・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 マクドナルド ポルト インペリアル
住所 Praça da Liberdade 126, 4000-322 Porto, ポルトガル

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.