
日本最大のキャンピングカー展示・商談会『ジャパンキャンピングカーショー』の季節がやってきた! 年に一度、ビルダー各社の新作発表の場であり、ここから全国津々浦々のキャンピングカーショーに展開していく。今年の会期は2020年1月31日〜2月2日、幕張メッセ(千葉県千葉市)が会場だ。
さっそく取材してきたので、初めてショーへ行く人に向けて、実際に筆者が買うなら……という【実用編】と、コンセプトがユニークな【面白編】に分けてご紹介したい。なお、選定は筆者の主観と独断と偏見、つまりかなりの「ひいき」が入っているのでご了承を。
なお、本文中で出てくる「バンコン」「キャブコン」などの呼称はキャンピングカーのタイプだ。バンコンは「バン・コンバージョン」の略で、ハイエースやNV350のようなバンをベースにしたキャンピングカーのこと。
キャブコンは「キャブオーバー・コンバージョン」の略で、カムロードなどのトラックの上に箱型の居住部分を載せたもの。「バスコン」はバスをベースに、「軽キャンパー」は軽自動車をベースにしたものだ。ではレポートに行ってみよう!
・バンテック『コルドバンクス』
キャブコン界の雄、バンテック。展示面積、スタッフの数、アンケート記入台の数、すべてが桁違いだ。
例えば自社のラインナップを紹介するパンフレットも、他社のように「ご自由にどうぞ」にはなっていない。アンケートを書いた人にだけ、1人1人に丁寧に対面で配布する。こういう姿勢を近寄りがたいと感じるか、ガチだと感じるかは人それぞれだと思うが、誇りを持って車づくりをしている証拠だろう。筆者が抱くのはキャンピングカー業界の孤高の巨人、といったイメージだ。
今回のニューモデルは2005年からのロングセラー『コルドバンクス』のモデルチェンジ。
キャブコンのよさは、モデルによってエントランス(出入り口)の位置を変えられ、車内レイアウトの自由度が高いこと。特に常設ベッドか、使う度に展開するタイプかはレイアウトの大きな分かれ道だ。
今回のモデルチェンジのベースになっているのは3代目コルドバンクス。車内後方に常設2段ベッド、中央部にマルチルームとキッチンがあり、車内前方にダイネットというレイアウトは、国産キャンピングカーのひとつの完成形と言えるだろう。もしこのレイアウトに不満がなければ他社を見ずに即決していいくらいのクオリティだ。
・トイファクトリー『CASA HOME STYLE EDITION』
バンテックがキャブコン界の雄なら、バンコン界の雄はトイファクトリー。これまでも十分に都会的で高級感のある内装だったのだが、新しい内装コンセプト『CASA HOME STYLE EDITION』を発表!
『GT』『BADEN』『Land Tepee』が出展されていたけど、どれも誰が見ても「かっこいい!」となると思う。シートファブリックは国産の尾州織物、天然ヒノキのフローリング、美濃焼タイルのキッチンと、まさに「住宅の家具」のような質感になっている。
ちなみに当サイトも怒涛の福袋特集をお送りしたが、同社は今年の福袋として『セブンシーズ』というバスコンを2020万円(税・諸経費込み)で売り出し、見事成約している。通常価格より110万円もお得って……スケールが違う。来年もあったら「経費で落ちますか?」って編集部に聞いてみよう。
・OMC『narrow銀河』
東京都武蔵村山市に拠点を置くOMCはハイエースやNV350をベースとしたバンコンのビルダー。前述の大手ビルダーに比べるとやや目立たない存在なのだが、筆者はファンである。その理由は後述することとして、今回の個人的注目はハイエース標準幅の『narrow銀河』。
筆者は車内トイレ「絶対要る派」なのだが、トイレを置くにはやはり個室が欲しい。しかし、トイレ用の小部屋(マルチルーム)を設けたり、車内を2つに分ける2ルーム仕様は、かなりの面積が必要なことがわかると思う。最低でもハイエースのスーパーロング、普通ならキャブコンだろう。
しかし、標準サイズのハイエースやNV350をベースにしたバンコンで、果敢にも2ルームを作ってくれるのがOMCなのだ。しかも1台1台ほぼオーダーメイドと言ってもいいカスタマイズ性があり、一応『銀河』『北斗』など基本となる形はあるのだが、自由にレイアウトをアレンジできる。作り手と買い手の距離が近く、大手ビルダーとは違う良さがあるのではないかと思う。
・岡モータース『ミニチュアクルーズ』
岡モータースからはミニチュアクルーズのニューモデル『NEW ミニチュアクルーズ』をご紹介。「岡モ」の愛称で親しまれる同社は、主にビルダー各社の新車や中古車を扱うディーラーなのだが、自社オリジナルモデルが『ミニチュアクルーズ』だ。
ベース車はエブリイだ。繰り返す。あの小さくて可愛くてミニカーみたいなスズキのエブリイだ。
本当にキャンピングカーになるの? と思うかもしれないが、岡モータースは小さな車体に工夫を詰め込むパイオニア。空間の使い方、車内の作り込みがすごい。写真だけ見ると、高級感があってとても軽自動車には見えないと思う。
狭い車体の軽キャンパーの場合、車両の幅いっぱいをベッドにするのが鉄則。ベッドを妥協すると悲惨なことになるからだ。棚などの作りつけ家具は「いかにもキャンピングカー」でかっこいいが、就寝スペースを圧迫する第一の要因なので、なるべく薄くする、あるいは浮かせることが必須だと思う。その点でもミニチュアクルーズのシリーズは素晴らしいと筆者は考える。
SVモデルは災害時にも使えるよう電気関係をアップグレード。
今回は出展していなかったが、個人的には岡モータースの真骨頂は『ミニチュアクルーズ遍路』だと確信している。その名のとおりお遍路に特化した軽キャンパーで、なんと車内が和室になっている! 畳風のマットや杖ホルダー、菅笠(お遍路さんが被っている笠)フックなど、「なぜ、そこ……!」と思うようなところまで作り込んでいて遊び心がある。
・イベントも見逃すな
会期中はトークショーやキャラクターショーなどのステージイベントのほか、「体験型コンセプトゾーン」と呼ばれる新企画も登場。フィッシング、天体観測、スノースポーツなどの遊びとコラボした展示が楽しめる。お腹が減ったらキッチンカーコーナーへどうぞ。キャンピングカーを見るだけでない楽しみ方がたくさんあるので、ぜひ足を運んでみて欲しい。
続く後編では実際には買わないけど面白い! というコンセプトがユニークな車をピックアップしてご紹介するので続報を待て!
参考リンク:ジャパンキャンピングカーショー2020、バンテック、トイファクトリー、OMC、岡モータース
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
▼会場は幕張メッセ
▼体験型コンセプトゾーン
▼会場の様子
冨樫さや
























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