惨状という言葉以外に見つからない、オーストラリアの森林火災。焼失面積は東京都の約30倍ともいわれ、人をはじめ十数億匹の野生動物が命を落としている。中でもコアラの被害は甚大で、2万匹以上が焼死したと報じられており(2020年1月現在)やるせない気持ちでいっぱいだ。

何か少しでも力になれることはないか……そう考える人は少なくないだろう。その気配を察知した自然派コスメブランド “LUSH”(ラッシュ) が1月29日より、被災した野生動物救援と生息環境の再生のために、限定チャリティ商品『オール ザ ワイルド シングス ソープ』の販売を開始。さっそく記者も購入してみた。

・消費税を除く全額が寄付される

動物実験を行わないことで有名な “LUSH” らしい、動物愛にあふれる今回の取り組み。『オール ザ ワイルド シングス ソープ(税込890)』の売り上げは、消費税を除く全額が寄付されるそうだ。

世界各地の店舗とオンラインショップにて発売されており、オーストラリアとニュージーランドでは1月24日から先行販売されている。気になるお金の流れだが、 “LUSH” が立ち上げた “Bush Animal Fund(ブッシュ アニマル ファンド)” を通じて、野生動物の救援や生息環境の回復に取り組む草の根団体の助成に使われることが明らかになっている。

記者ひとりが890円出したところで、たいした変化はないかもしれない。しかし、居ても立っても居られない。仮に記者の暮らす奈良県で、鹿たちがオーストラリアの動物たちと同じ状況に陥ったと想像するだけで……お腹のあたりがキュッとするのだ。

・コアラのかたち

“LUSH” に足を運ぶと、レジ横にズラリと黄緑色の『オール ザ ワイルド シングス ソープ』が並んでいた。近づいてそれらを注視すると、コアラを形どっているではないか。思わずニュースで目にした、傷つき弱々しい姿のコアラたちが頭に浮かび、涙があふれそうになる。

こちらの商品、コアラの好物であるユーカリゆかりのユーカリオイルを使用しているが、その情報だけで胸がいっぱいである。本来であれば、使い心地などもレビューした方が良いのだろうが、すぐには使用する気分にはなれなかった次第。

手に取ると、レモンのすっきりとした香りが鼻を抜けたことは報告しておきたい。嗅いでいるだけでリフレッシュできるにおいだ。この石けんひとつひとつには、おそらく多くの人の思いが籠っていることだろう。

日本から遠く離れたオーストラリア。なんなら記者は行ったこともない。しかし、火災の事実を知ってしまったからには、目を背けることはできないと思っている。今回の “LUSH” の活動は、私たちに何ができるかを考える、一つの手がかりではないだろうか。

参考リンク:LUSH
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼見た目もとっても可愛い。可愛すぎて泣ける……

▼泡立てるとこんな感じ

▼レモングラスが入っていて、とてもスッキリとした良い香りです

▼少しでも手助けになれば良いな……