今年も来たぞ、ハロウィン。渋谷センター街(バスケットボールストリート)ではアルコールの販売を規制しており、警察官やガードマンを配置するなど、トラブルを未然に防ぐ措置がとられている。

さて、毎年渋谷ハロウィンに参加している当編集部では、存在感がハンパない「タピオカ」に扮して、センター街に足を運んだ。そうしたところ、大注目を集める結果となってしまった。低クオリティなのに大勝利してしまったのである!

・今年はタピオカだろ

今回は何に扮するか? 2019年はタピオカドリンクが大ブレイクして、各地に新しい店舗が続々と誕生した。それにちなんでタピオカの仮装にすることが、かなり早い段階で決まっていた。しかし、ズボラな私は直前まで動かず、結局あわてて仕込みをすることに。細かく造作している時間がなかったので、サッカーボールの帽子(被り物)を購入。


「これを黒く塗りゃあ、タピオカになんだろ」。そんな勢いでスプレー缶で着色。


あとは顔を黒く塗って、身体の黒丸をたくさん描けば、完全にタピオカになる! はず……。


ところが、実際にやってみると……。


全然タピオカじゃねえーーーーッ!!!!



「どう見てもサッカーボールじゃねえか。これでタピオカなんてよく言えたな!」、我ながらあまりのクオリティの低さに驚愕してしまった。だが! もう後戻りできない。『人数がいれば、それなりに存在感が出る』の法則にのっとって、渋谷の街に突撃じゃーーーい!!


・とはいえ不安……

ヨッシャ、全員(Yoshio・サンジュン・あひるねこ・中澤星児・佐藤)、エレベーターに乗り込め! 渋谷ハロウィンの度肝を抜いたれ!!


ところが、外に出てみると、途端にメンバー全員、口々に「不安だ……」と言いだした。これまで何度もハロウィンには参加しているのだが、今回ほどクオリティが低いのは初めてだからだ。5人いるとはいえ、数では押し切れないほどの雑さ。


手ぶらが心もとないということになり、タピオカミルクティーを買っていくことにした。


これ持ってれば、タピオカだってわかるっしょ! やべえ、すげえ強い武器を手に入れた気分だ。これがあればイケる!


・待ってろ渋谷

改めて出陣! 途中で新宿3丁目の交番の前を通りすぎたが、お巡りさんも笑いながら見ていてくれた。僕たち危ない人物じゃないしん! ただのタピオカだしん!!


駅に向かって颯爽と地下道を歩く。その背中は勇ましささえ感じさせる。


待ってろ、渋谷。存在感のある仮装ってヤツを見せてやる。


・いきなり撮影会

さて、今年の渋谷はどうなってる? いろいろ規制が設けられて、人がいなかったりして。と思ったら……。


人がすげええええ! 交差点の向こう側に行ける気がしねええええ!


パっと見た感じ、仮装した人の姿はチラホラ見えている。それよりも、見物に来た人の量がすごい。半分は外国人観光客。あとは、カメラを手に面白そうな仮装を物色しているように見えた。当然ながら、我々も撮られまくる。


少し歩くと声を掛けられてパシャパシャ! 1人が撮影を始めると人だかりができて、撮影会になってしまう。


我々を見て最初は「ナニアレ?」と言っていた人たちも、手元のタピオカミルクティを見て、「ああ~、タピオカか~」と納得して写真を撮ってくれた。わかってもらえて良かった~。


その後も歩く度に撮影ラッシュは続く。まさかここまで受け入れられるとは。やはり存在感の強さが勝利を導いたのだ!



多くの人に撮影してもらうだけで、今年のハロウィンがこれまでと決定的に違う点に気付いた。それは多くの警察官・ガードマンが配備されており、立ち止まるとすぐに移動するように促されることだ。大勢の人がセンター街に入って来るなかで、立ち止まったら交通の妨げになる。混雑を防ぐために、常に人の通りを促していた。

いずれにしても、今年は低クオリティの仮装で大勝利してしまった。多くの人に、タピオカとわかってもらえて光栄である。


小一時間センター街を楽しんだ後、我々は速攻で退散。編集部に戻って、お互いの背中の顔料を仲良く落とし合った次第である。オリンピックイヤーの来年のハロウィンは、どうなるのだろうか? みんなが楽しめるハロウィンであることを願う。


Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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