こんなにもラグビーは面白いスポーツだったのか!! 現在、日本で開催されているラグビーW杯を見て、そう思った人は多いことだろう。世間の興味は視聴率にも現れており、産経新聞によると決勝トーナメントの南アフリカ戦(NHK)は平均41.6%を記録して今年放送された番組で1位となったそうだ。
果たして盛り上がるのか。大会前、不安だったラグビーに携わる人たちもさぞホッとしているだろうが、本当に大事なのはこれから。日本ラグビー界の未来のため、国全体で盛り上がった熱を一過性のものにしてはいけない。
そんなW杯も残り4試合。ベスト4が出揃っているが、決戦を前に「World Rugby」が何度見ても泣ける動画をYouTubeに公開していた。収録されているのは日本代表の「華麗なスキル」ベスト5。あんなプレーやこんなプレー、あなたはどれくらい覚えている?
・5位(ノールックパスからチャンス拡大)
まず5位にランクインしたのは、南アフリカ戦での1コマ。ラファエレ・ティモシー選手がほとんどノールックで背後を通る田村選手へ通したパスだ。これを受けた田村優選手のクイックパスから外への展開も早く、信頼とスキルの高さを感じるだけにランクインも納得!
・4位(流れを変えるオフロードパス)
試合開始直後、落球からトライを奪われるイヤな立ち上がりだったロシア戦。結果は30−10と勝ったが、悪い流れを断ち切って日本に勢いをつけたのは中村亮土選手のオフロードパス(タックルを受けつつ味方にボールを繋ぐパス)から松島幸太朗選手へ繋いで生まれた逆転トライだろう。何度でも見たくなるような流れだったので4位なのが驚きだが、3位を見て納得した。というのも……
・3位(ウイング同士の絆パス)
初のベスト8を目指すスコットランド戦でチームに勢いをもたらす美しくも泣けるトライだったからだ。サイドを切り裂く福岡堅樹選手から松島幸太朗選手へオフロードパス。ウイングからウイングへというのも胸熱だった上、ギリギリの状態で渡したパスだけに正直1位だと思っていた。
・2位(これぞラグビー)
しかしながら、2位を見たら思わず膝を打ってしまう。4位と同じくロシア戦でのものだが、ラファエレ・ティモシー選手が倒れ込みながらウィリアム・トゥポウ選手へパス、そして外にいる松島選手に繋いだ日本代表の大会初トライだ。自分を犠牲にして仲間を生かす。これぞラグビーといったプレー!
・1位(オフロードパス3連発)
そして気になる1位は、スコットランド戦でのあのトライである。そう、堀江翔太選手の突進からオフロードパス3連発。オールブラックス(NZ代表)顔負けの繋がりでボールを最後に受け取ったのは、日本代表でトライしたことなかった稲垣啓太選手……自分を犠牲にし続けてきた男だった。
今思い出しても納得……どのプレーも素晴らしかったが、稲垣選手のトライは誰の記憶にも残っているのではないか。前大会で悔しい思いをした相手から勝ち越しトライ。思えば初のベスト8をたぐり寄せたのはこのプレーだったのかもしれない。あの感動を再び……準決勝を前に日本代表の美しい連携を振り返ってみてはいかがだろう。
なお、準決勝は10月26日(17:00〜)にイングランド vs ニュージーランド、27日(18:00〜)にウェールズ vs 南アフリカがともに横浜国際総合競技場で行われる。世界トップレベルのプレーから目が離せない。