日本最強ソーセージブランド『シャウエッセン』が調子に乗っている……っぽい。普段はほとんど冒険しない『シャウエッセン』だが、今年は一味も二味も違う。というのも、2019年は発売35年目のメモリアルイヤーであり、新商品はもちろんのことPR活動にもかなり力を入れているのだ。

わかりやすいのは2月に公開した動画。お笑い芸人「和牛」を起用した効果もあったのか、企業の1商品にしては異例の累計100万再生回数を突破している。それに気を良くしたのか、2019年8月30日に公開された『シャウエッセン チェダー&カマンベール』の動画を見てみると……。

・今年は超ハッスル

極端に言えば、何もしなくたって売れるシャウエッセン。これまで展開してきたCMも「美味なるものには音がある」が有名なくらいで、ある意味で絶対王者なりの王道を貫いてきた。それはそうだろう、何もしなくたって売れるんだから。だがしかし……。

35年目を迎えた今年、旬の芸人「和牛」を迎えた「シャウレンチン」「ホットチリ」のPR動画を公開するとこれが再生回数累計100万回オーバーの大ヒット! ホットチリは売り上げも順調だったようで、それに続く新商品が『チェダー&カマンベール』だ。

ホットチリの次が『チェダー&カマンベール』とは……無難にも程がある。というか、完全に置きに行っている。第3弾があるとしたら、どうせ “ハーブ” あたりだろうが、担当者によると「老若男女の方に愛されるロングセラーブランドとして王道路線を外せない」とのことだ。


さて──。


シャウエッセンくらいの王道ブランドだと、新商品を展開すること自体が大きな挑戦なハズ。大統領の子供が軽々しくチャラ男になれないのと同じ理論である。きっとそのストレス(?)を動画で大発散しているに違いない。今回も和牛を起用した動画は、ハッキリ言ってふざけている。真正面から堂々とふざけ倒している

・驚異の完成度

今作のタイトルは『時代に流されたシャウエッセン。』となっており、そこはかとなく下町の香りを感じる仕上がりだ。そして……これが悔しいほどに高クオリティ! 前作はコントだったが今回はドラマ仕立てで、登場人物の総数やスケール感は前作を遥かにしのぐ。

内容としては下町風に『チェダー&カマンベール味』の開発秘話を描いたもので、基本的にはシリアス(?)な内容だ。テイストは完全に下町リスペクトなので、タイトルの『時代に流されたシャウエッセン。』に偽りはない。これは完全に調子に乗ってやがる……! おもしれえじゃねーか……!!

・新商品のお味は……

また、念のため『チェダー&カマンベール』も味見してみたが、こちらも悔しいことにメチャメチャうまい。それはそうだ、シャウエッセンとチーズが合わないハズがないではないか。シャウエッセンの旨味に負けないほど濃厚なチーズと、パリッとした皮のマリアージュ……! 

これは売れる。放っておいても売れる。なんならロングセラーになるヤツだ。完全に置きに行っていることは間違いないが、シャウエッセンの担当者が言っていた、


「王道×王道に間違いはありません(キリッ)」


……という言葉を思い出さずにはいられなかった。ハッキリ言って……強い

というわけで、結論として仮に調子に乗っているとしても「動画も面白いし、新商品もウマいからそりゃ調子にも乗りますよ」といったところだろうか。シャウエッセンには今後もぜひ調子に乗っていただき、おもしろ動画と激ウマ新商品を期待したい。

参考リンク:シャウエッセンYouTube「時代に流されたシャウエッセン。」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼動画はこちら。

▼なお、前作の「シャウレンチン」と「ホットチリ」の動画も秀作だった。

▼さりげなく「WEBドラマ」の文字が。これは調子に乗っていると言われても仕方あるまい。

▼完全に置きに行っているが、ちょっと欠点が見当たらないウマさだった。完全に置きに行っているが。