スパ! 今回はいつもとはガラッと雰囲気を変えて超シリアスな話をすっぞ。でもメチャクチャ簡単に説明すっから安心してな。お題は、オレたちマサイ族が抱えているビッグなプロブレム「領土問題」についてだ。

オレたちな、よくマサイ族のコミュニティーのみんなで集まってミーティングしてる。村で集まるってレベルじゃない。「このあたりに住むマサイ族みんな」だ。で、何を話し合ってるのかっつーと、先述の領土問題だ。

・見えない国境が争いを生んでいる

オレたちマサイ族は、ケニアとタンザニアの国境あたりに昔っから住んでいる。ケニアのマサイ族も、タンザニアのマサイ族も、「このへん」がホームなんだ。でも、国が違うから「国境」があるよな。だが……


その国境が「あいまい」なんだよ……!!


上空からの地図で見たらビシッと国境が引いてあるけど、現場レベルでは「あいまい」なんだ。あいまいだからこそ、オレたちマサイ族はパスポート無しでもタンザニアに入っちゃったりしてる。その逆もしかりな。

んで、国境が「あいまい」だと何が起きるのかっつーと、「ここ、うちの土地なんだけど……」って問題なのよ。納得いかなかったら「いや、うちのですけど……」って返すわな。相手はそう、タンザニアのマサイ族だ。

もちろん同じマサイ族なんだから敵対したくはない。でも、国境が「あいまい」だから、こうして領土問題が起きちゃってるわけ。んで、オレたちがミーティングで何を話し合い、何を訴えているのかっつーと、


国境をビシっと引いてくれ!


ってことなわけ。訴えたい相手は、ずばり政府だ。ケニアの政府でもあるし、タンザニアの政府でもある。この問題、個人じゃ解決できんから。

お上が、「ここまではケニアで、こっからがタンザニアです」って現場レベルで境界線を引いてくれないと、永遠にこの争いは続くわけ。「あいまい」じゃなくて、白黒はっきりしてほしいわけ。そんなミーティングを定期的に行っているわけよ。

日本はどうだ。そういう問題、あるか? 日本人のゴー(羽鳥)に聞いたら、「隣の人の机の荷物が、オレの机の領土を侵犯してる」とか言ってたが、会社レベルでも領土問題が起きるんだな。一刻も早く問題が解決されて、平和な世の中になってほしいよ。オレセリ!

Report:ルカ(マサイ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼こんな感じでミーティングしてる