筋肉は裏切らないという話をよく聞くが、カレーもまた我々を裏切らない。カレーと名の付く料理は、そのほとんどがおいしい気がするのだ。カレーパン、カレーうどん、カレードリア。が! カレーつけそばはさすがに聞いたことがなかった。カレーでつけそば……だと……?
そのあまり馴染みのない つけそばを食べられるのは、東京・和泉多摩川にある人気店『自家製麺つけそば 九六』である。果たしてカレーつけそばとは何者なのか? 少々不安を感じつつ食べてみた結果、これが超絶品だったのでお伝えしたい!
・行列のできる人気店
先日公開された、小田急線の登戸駅が『ドラえもん』だらけになっているという記事を覚えているだろうか? 実はその登戸駅の隣にあるのが和泉多摩川駅なのである。登戸駅を取材した私(あひるねこ)は、カレーつけそばの噂を聞きつけその足で現地へと向かった。
初めて降りた和泉多摩川駅は、閑静というかあまり人が見当たらなかった。さっきから誰ともすれ違わないけど、本当にここに行列ができる人気店があるのだろうか? しばらく歩いて角を曲がると……。
お! 並んでる!! 平日の午後なのに、お店の前に数人。中にも待っているお客さんがいるぞ。よかった、人がいた。先に店内で食券を買って列の最後尾へ。『特製カレーつけそば』は税込1000円で、麺は大盛(350g)まで無料とのことだ。
・これが噂のカレーつけそば
20分ほど待った後、いよいよカレーつけそばとの念願のご対面。見た目は普通のつけそばだが、つけ汁からはカレーの香りが漂っており期待が膨らむ。ちなみに『特製カレーつけそば』には、低温調理チャーシュー(レアチャーシュー)・味玉・海苔の3品が別皿で付いてくるぞ。
・気になる味は?
とにもかくにも、まず気になるのはこのつけ汁だ。せっかく並んだのに、意外性だけを求めた微妙な味だったらその場で粉になるしかないだろう。カレーだけに。震える手でレンゲを持ち、つけ汁を口に含むと……。
むむ!? ほう、なるほどなるほど……。さあ、お次は麺だ。今日は小麦胚芽が麺の中に入っているとのこと。これをつけ汁にたっぷり絡めて……。
ズズッ!!!
うむ、あい分かった。これは……めっちゃウマいぞ。モチモチかつコシの強い太麺も相当にウマいが、このカレーつけ汁がマジで激アツ。味はエスニックというよりは、あなたが想像する通りのカレーだ。でもそれじゃカレーうどんと変わらなくない? いや、まるで違う。
・絶妙な融合
カレーであると同時に、これは鶏魚介系の濃厚なつけ麺でもあるのだ。どちらが強いというわけではなく、カレーのウマさと鶏魚介スープのウマさ。その二つがお互いを損なわず、見事なバランスで共存しているのである。なんというハイレベルな融合。まさにバランスの鬼。カレーつけそば、侮りがたし……!
そのバランス感覚は、麺によく絡んでくれる つけ汁の絶妙な粘度にまで表れていたように思う。さすが超人気店。行列の秘密がよく分かるクオリティーの高さだった。次は通常のつけそばも食べてみたいが……カレーつけそばと迷うところである。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 自家製麺つけそば 九六
住所 東京都狛江市東和泉3-7-9
時間 11:30~15:15、17:30~20:30(火~土)、11:30~15:15(日)※終日スープ又は麺が売り切れ次第終了
休日 月曜・第一、三日曜
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼これがカレーつけそばだ!
▼モチモチかつコシの強い太麺。
▼角煮のようなチャーシューが入っていた。
▼この日の特製チャーシューは豚肩ロース、豚ロース、鶏ムネ肉。こちらもめちゃウマ。
▼次回は何を頼むか……迷う。