映画『翔んで埼玉』を鑑賞した約1時間後、私はKindle版の原作漫画をダウンロードしていた。映画があまりにもくだらなかった(褒め言葉)ために、原作はどれほどのレベルかと気になって仕方がなかったのだ。

そしてダウンロードが終了すると、即読書開始。「この漫画を今まで知らなかったなんて」 そんな気持ちで読み進めたところ……「え? これで終わり?」と思わずにはいられなかった。なぜなら、映画のクライマックスとも言える “あのシーン” が漫画には無かったからである。

あのシーンがどういうシーンなのかというと、これから映画を見る人にとっても漫画を読もうとしている人にとってもネタバレになってしまうので、公開は控えたい。映画にとって重要なシーンとだけ言っておこう。

そのシーンの他にも、漫画と映画の違いは多い。しかしながら、具体的な違いをいちいち挙げていってもネタバレになるだけで、誰も得しないはずだ。そこで、これから映画を見ようとしている人に1つだけお伝えするならば……


映画を見る前に、必ずしも漫画を読む必要はない


──ということ。よく、「映画を見る前に原作を読んだ方がより面白くなるのでは?」と考える人がいるが、この映画に関してはそうではないと思う。何なら、漫画を読まずに映画を見た方がより楽しめるかもしれない。

なぜなら、映画でも漫画でも “埼玉ディスのセリフ” などは共通しているものが多いので、漫画でそれを知ってしまうと若干ネタバレになってしまうからだ。特にこの作品の場合はギャグ的要素が強いため、初めて聞くのと以前に読んでいたのでは、やはりインパクトは変わってくるだろう。

そんなわけで、原作漫画が気になる人は、私のように映画鑑賞後に確認することをオススメする。


・30年以上前に発表された漫画

ちなみに、原作漫画のタイトルも映画と同じ『翔んで埼玉』で、作者は『パタリロ!』などでおなじみの魔夜峰央先生。漫画自体は今から30年以上前に発表されたもので、それが今年映画として公開されることになったようだ。

映画の公式サイトには魔夜先生のコメントも掲載されており、映画化の話を聞いたとき「よく危険な遊びに手を出すな」と感じたらしい。そのコメントも面白いので、気になる人は確認してみてくれ。

最後に、映画を見たあとに漫画を読んだ私がちょっとジワジワくる先生のコメントを紹介して、本記事を締めたい。


「色々言いたいことはあるでしょうけど、あくまでもフィクションですし、むしろSFと言ってもいいような気もします。単純に娯楽作品として観ていただけたら嬉しいです」


参考リンク:翔んで埼玉(公式サイト)、Amazon『翔んで埼玉』
Report:和才雄一郎
Photo:©2019 映画「翔んで埼玉」製作委員会 / RocketNews24.

▼予告編はこちらをどうぞ