車にさほど興味がない人でも、『テスラ』という社名は聞いたことがあるだろう。かくいう記者も車について明るくなく、「テスラって高級なアメリカの電気自動車を作っているところでしょう?」程度の知識しか持ち合わせていなかった。

そんな記者が先日 “テスラ モデルX” に試乗する機会に恵まれた。同社が北米以外で初めて「都市型充電施設・アーバンスーパーチャージャー」を作り、そのお披露目を兼ねて車の試乗もさせてくれることになったのだ。モデルXと言えば、1000万円を超える高級車。ドキドキしながら乗った様子をお伝えしたい。

・京都に最先端の都市型急速充電器ステーションを設置

今一度テスラについて確認しておこう。同社はバッテリー式電気自動車と電気自動車関連商品、ソーラーパネルの開発などを行っているアメリカの自動車会社だ。2018年12月、リーガロイヤルホテル京都に、国内で20カ所目となる急速充電器のステーションを設置。

そこでは上記したように2018年現在、日本初どころか北米のほかは京都にしか存在しないというアーバンスーパーチャージャーがお目見えした。簡単に言うなれば、従来の急速充電器よりも小型でスリムになっている……ので、狭い都市(アーバン)でも設置しやすいのが「アーバンスーパーチャージャー」である。たぶん。

・スマートフォンに乗って走っている感覚

細かいことはさて置いて、さっそくテスラに乗ってみようではないか。今回は “テスラ モデルX” もしくは “テスラ モデルS” のどちらかに乗ることができた。扉が上下に開閉するファルコンウィングドアに惹かれ、記者はモデルXに乗ってみたぞ。

まず驚いたのが、車全体がコンピュータ制御されているところ。それどころか、自動車自体がコンピュータと言っても過言ではない。搭載されているソフトウエアは常に進化し、アップデートは無線LANなどを経由して車にダウンロードされるのだ。

ハンドルの脇に設置されている大型のタッチスクリーンで、あらゆる動作の制御が可能。その上、車に乗っていなくともスマホを使えば車を操作することも可能なのだから驚く。テスラに乗るということは、まるでスマホに乗って走っている感覚と言えば伝わるだろうか。

・人間が操作することはほとんどない

モデルXを発進させるためには、ギヤをドライブレンジに入れてアクセルを踏むだけでOK。スタートボタンやパーキングブレーキなどもなく、すべて自動だ。人間がやることはほとんどないな……!

さらには8台のサラウンドカメラで360度を見渡し、12個の超音波センサーで周囲の障害物を検知してくれる。いや、マジで人間の出番ないな……!! 運転していると、少し車体が重たい感じはしたが、とても快適なドライブを楽しむことができる。

・モデル3も近日発売

あまりの便利さにほしくなったが、いかんせん高価だ。そう感じるのはもちろん記者だけではない。そんな人の為かどうかはわからないが、日本で2019年後半以降納車が可能な “テスラ モデル3” は、400万円強の比較的お手頃価格だ。比較的な。

従来のテスラよりも小柄で、大衆を意識しているのだろうか。車内はウッドパネルが使われており、懐かしい雰囲気。まだ道路での運転はできないため、ハンドルだけ握らせてもらったが、小柄であるためか馴染(なじみ)みやすい印象を受けた。

これからは電気自動車が普及していくんだろうなと、ひしひし感じたテスラの試乗体験。実際に乗ってみたいが、乗る機会に恵まれないという人の参考になったならば幸いだ。

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼テスラカッコ良いなあ……

▼モデルXに乗ってみた

▼車高さえもタッチスクリーンで操作が可能

▼広い車内

▼鍵が可愛い

▼車外からスマホで操作することも可能

▼モデル3も見ることができた

▼ウッドパネルが使われた懐かしい雰囲気の車内

▼鍵はカードタイプになるそうだ

▼京都リーガロイヤルホテルにはアーバンスーパーチャージャーが設置されたぞ