みんな、オオグソクムシって知ってる? 深海にいる茶色くてデカいダンゴムシみたいなヤツだ。より巨大なダイオウグソクムシ共々、数年前から一定の人気を獲得している気がする甲殻類である。
前々から色々な所が煎餅を作っていると聞いていたが、食べる機会は無かった。しかし、先日のフィッシャーマンズフェスにてオオグソクムシ入りの「超グソクムシ煎餅」を発見。こいつは食ってみるしかねぇ!
・パッケージは本物を再現
お値段は1つ1100円となかなかのもの。パッケージはそのままオオグソクムシの外見を模している。特に正面のオオグソクムシさんの顔からは、隙あらば1発KOしてきそうなくらいの気迫を感じる。
側面も手抜きは無く、水生生物らしい表面のテカりと、甲羅表面の黒く小さな斑点まではっきり見える。極めつけは裏側で、たくさんの節を持つ脚が鮮明にプリントされている。
見た目的には間違いなくキモい部類だと思う。写真の撮り方やプリントの仕方もあえて生々しさを出そうとしてるような……いや、そうに違いない。悪ノリの果てに生み出されたたぐいに思える。
でもこれ、好きな人には刺さるデザインだし、好きでなくとも話題性は抜群ではないだろうか? 小さい子供とかめっちゃ喜びそう。掴みとしては成功してると思う。
・普通にウマい
ただ、この手の商品で重要なのは結局のところ味だと思う。パッケージはインパクト重視で攻めるのもアリだ。しかし、味がマズかったりすると、ガチで要らないとなるからだ。
超グソクムシ煎餅はその辺どうだろうか。開けてみると、10円玉くらいの大きさの、丸くて薄い煎餅が沢山入っている。……えっ、めっちゃ普通やん?
パッケージの気合の入ったキモさに対し、中身はびっくりするくらい普通の煎餅だ。香りも普通に煎餅のそれで、普通に可もなく不可もない煎餅な感じがする。
試しに1枚つまみあげて観察してみるが、怪しげな脚や甲羅が入っている様子はない。もう煎餅の見た目的に変わったポイントはなさそうだ。
大体予想もついているのだが、食べてみよう。……うん、めっちゃ普通やん? 普通というとなんだか微妙なイメージを持たれるかもしれないがそんな事は無い。
「何か煎餅食いたいなぁ」という時にコンビニなどで手に入る、煎餅欲を十分満たしてくれる煎餅と同じ感じだ。煎餅としてしっかりウマい。
しかし「この煎餅うめぇ!」として紹介するほどの突き抜けた美味さはない。THE 煎餅である。強いて特徴を述べるとすれば、やや海老煎餅っぽい風味を感じるくらいである。これはやっちまったか? ネタ的に微妙なのでは……?
・土産的には大正解
だが冷静に考えてみると実は大正解かもしれない。この「超グソクムシ煎餅」は愛知県蒲郡(がまごおり)にある竹島水族館が販売しているもの。購入の理由として一番多いのはやはり、水族館に行った記念やお土産としてだろう。
見た目のインパクトで話題性は抜群。しっかりと記憶に残り、それでいて味はオーソドックスに美味い。割と万人受けする気がするし、職場へのお土産とかでもいけると思う。
見た目はともかく味はしっかりしているので、煎餅として確実に受け入れられる筈だ。先でも述べたが、小さい子供がいればこの外箱に大興奮待ったなしだろう。
今回筆者は本当に偶然日比谷公園のイベントにて購入したが、水族館のHPによると通販等はやっていないそう。通常は愛知でしか入手できないようだ。
筆者的には割とマジで、お土産として隙の無いイイ商品だと思う。愛知にお住いで竹島水族館に遊びに行った時や、蒲郡に観光に行った時などに購入してみてはいかがだろうか。
参考リンク:竹島水族館
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼ボールペンと比較するとこんな感じ。ボケているが、サイズは結構でかい。
▼原材料には「オオグソクムシ粉末」