地域の特色を生み出すのはとても難しい。それは都会だろうと地方であろうと同じことだ。

東京・杉並区の阿佐ヶ谷は、2014年3月にJRの高架下を利用して「阿佐ヶ谷アニメストリート」をオープンした。地域の活性化を図る目的だったのだが、残念なことに2019年2月に終了することが発表されたのである。現在営業中の店舗はどうなってしまうのか? お店の店主に今後について聞いてみた。

・いまいち盛り上がらず

オープン当初、アニメ関連のグッズの販売店やコスプレ関連のお店が数多く出店していた阿佐ヶ谷アニメストリート。駅から近く好立地で、雨風がしのげる場所だったのだが……次第にテナントの空きが増えて、正直盛り上がっているとはとても言いがたい雰囲気だった。

阿佐ヶ谷アニメストリート商店街の発表によると、JRとの5年間の「定期借地契約」の終了が、ストリート終了の理由なのだとか。とはいえ、現在営業中のお店もある。


・営業中のお店は?

日本で唯一の妖怪専門店『大怪店』も営業中のお店のひとつだ。妖怪関連グッズの販売を行っているこのお店は、店舗での営業もさることながら、積極的にイベントを開催するなどして、ファンの創出に努めている。店主の高梵(たかぼん)さんに今後について尋ねた。


佐藤「アニメストリートが終わるとのことですが、来年2月まで営業を続けるんですか?」

高梵「2018年内でアニメストリートでの営業終了予定です」


佐藤「それ以降は移転されるんですか? 移転先は決まってるんでしょうか?」

高梵「移転予定です。現在探しておりますが、近隣になる予定です。高円寺とかいいかなと思ってます。ボロボロの古民家とかあったら紹介してください」

佐藤「知りません。お役に立てず、残念です」


佐藤「アニメストリート終了に関して、何か一言お願いします」

高梵「イベントスペースやストリート全体を使ったイベントをすることができたり、面白い場所でしたが、アニメ的な内容が少なくなってしまって終了とのことで残念ですね。

ちなみにSNS等を見ていると、アニメストリートと大怪店のことは全く関連づけられておらず、独自の妖怪専門店の立ち位置で営業できていたかと思うと、自分の進む道は間違いないので、移転後も日々妖怪を世の中に広める活動に精進していきたいと思います」

佐藤「がんばってください。応援しています」


──とのことだった。

大怪店のようにここを足がかりにして店舗を構え、次のステップに進むお店もある。アニメストリートは終了してしまうが、一定の役割を果たしたと言って良いのかもしれない。今後この高架下はどうなるのか? 気になるところである。

取材協力:大怪店(Twitter
参照元:阿佐ケ谷アニメストリート
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24