カップうどんの代名詞「日清のどん兵衛」。言うまでもなく、お湯を注いでつくる即席めんなのだが、その注いだお湯を捨てるとどうなるのだろうか? この疑問に答える商品が登場した。その名も「釜たま風うどん」である。
この商品は、商品史上初の挑戦的な一品だ。商品の説明には次のようにある。
・日清のどん兵衛釜玉風うどんの説明
「湯切り機能を搭載する事で実現した、どん兵衛の釜たま風うどん」(日清ホームページより)
湯切り機能を “搭載” だと!? その言葉だけで、何だかスゴイ気合いのようなものを感じる。実際に購入してみると、たしかにフタには湯切り機能が搭載されているじゃないか!
・内容物の扱いに注意
早速作ってみることに。作るうえで、注意しないといけない点がある。それは、内容物の扱いだ。
通常のどん兵衛であれば、カップにお湯を注いだ後に、液体だしをカップの上に置いて待つと思うのだが、この商品の場合少々勝手が異なる。
「特製だし醤油」はカップの上にのせて温めても良いが、「特製まろやかたまごタレ」はのせてはいけない。卵黄を使用していることから、熱で固まってしまうためと思われる。
上記の点を踏まえて、カップにお湯を注ぎ5分待つ。
・未知の領域へ
ここまでは従来の商品と同じ。つまり、「人類が知るどん兵衛の作り方」の領域だ。ここから先は新世界。まったく新しい景色を見ることになるから、心しておくように。では、未知の領域に足を踏み入れよう……。
まず、フタに搭載された湯切り機能を発動させる!
そして続けざまに、どん兵衛の湯を捨てる! まさか、どん兵衛の湯を流しに捨ててしまう日が来ることになるとは。ここから人類の知らないどん兵衛が始まる。いざ、湯切りーーーッ!!
ああ、なんてことをしてしまったんだ……。
いくら公式の商品とはいえ、お湯を捨てるべきではないのではないか?
何か重たい罪を背負ったような気がするのは気のせいか。
だって、どん兵衛の湯を捨ててしまったんだぜ?
笑っちゃうだろ。マジかよ、俺。
どん兵衛のお湯を捨てるような人間になっちまうなんてさ。
おかしくて涙も出て来やしねえ……。
見てくれ、この寒々しい景色をよ。
これが変わり果てたどん兵衛の姿だ。信じられるか?
・蘇るか、どん兵衛
今見えているものが、どん兵衛を作るプロセスの一部なんてちょっと信じられない。とはいえ、2種の調味料と混ぜ合わせれば、コイツは息を吹き返すというのか?
だし醤油をかけ……。
まろやかたまごタレをかけ……。
さらにきざみのりをかけたら……何とか蘇ったようにも見える。
う~ん、これどん兵衛? やっぱり汁があってこそって気がしないでもない。高校生くらいの時に、自分がどん兵衛を食べていると「汁だけちょうだい」とか言って、やたら欲しがるヤツがいたことが思い出される。この釜たま風では、それもできないのか……。
・“どん兵衛感” の問題
さて、問題は味だ。奇をてらった商品ではあるが、味が良ければ問題にならない。当編集部メンバーで試食してみた。
その結果、意見は2つに分かれた。
中澤星児は絶賛。GO羽鳥も高く評価した。その一方で、他のメンバーの評価はイマイチとなった。従来の “どん兵衛感” に期待したメンバーはがっかり。固定観念にとらわれない自由な “どん兵衛感” を持つものは評価が高かったようだ。あなたはこれを食べて、どう感じるだろうか? 自分の “どん兵衛感” を測るうえでも、この商品は参考になるかもしれない。