本日3月17日は「漫画週刊誌の日」だそうだ。なんでも1959年のこの日に、日本初の少年週刊誌である「少年マガジン」と「少年サンデー」が創刊されたのだとか。へ~、ジャンプよりもマガジンとサンデーの方が先なんだな。これは勉強になった。

当時は少なかった漫画週刊誌も、現在では数がありすぎて、一体何冊あるのか分からないほど。でも、オモロイ漫画は読みたいやん? そこで、元ネカフェ店員にお願いして、いま絶対に読んでおくべき最高に面白い週刊漫画を、各誌から1作品ずつ厳選してもらったぞ!

・いま絶対読んでおくべき面白い漫画は?

さて、あなたは現在何冊の漫画週刊誌をチェックしているだろうか? 中には「単行本派なので雑誌は見ない」という人も多いだろう。私(あひるねこ)の場合、「基本は雑誌で、好きな作品は単行本でも読む」派です。ただ、漫画週刊誌の数は非常に多い。そのすべてをチェックするのはなかなか難しいだろう。

そこで、以前記事にも登場した元ネカフェ店員・Tさんに、各誌から1作ずつ厳選してもらうことにした。ネカフェで働いていただけあって、漫画も大好きみたいだぞ。Tさ~ん! 何を読めばいいのか教えて~!!

「言っておくけど、別に僕もすべての雑誌の、すべての漫画を読んでいるわけじゃないよ? アレが入ってないとかコレが入ってないとか、いちいち叩いてくる人がいそうだからやりたくないんだけど……」

──大丈夫ですって! 早く教えてくださいよ!!

「あくまで僕が読んでいる範囲内で、完全に僕の趣味で選んだものだからね。そこはしっかり書いておくように」

──分かったから早よ! 早よ!!

「……」


さあ、大変長らくお待たせした。Tさんから聞いた話の内容を、私の言葉でまとめてみたので、さっそく以下でお伝えしよう! 当然だが、Tさんが読んでいない雑誌・作品は完全にスルーしているため、あらかじめご了承いただきたい。それではどうぞ!

・週刊少年ジャンプ:『HUNTER×HUNTER』

なんだかんだ言って『HUNTER×HUNTER』だろう。読んでいるだけで疲れてくるあの過剰な情報の密度は、現在の少年漫画の中では圧倒的に異様。やはりすごい漫画である。あとは『ワールドトリガー』さえ復活してくれれば嬉しいのだが……。

・週刊ヤングマガジン:『ザ・ファブル』

『喧嘩稼業』と『1日外出録ハンチョウ』と『ザ・ファブル』でかなり迷うが、ここは絵でチンピラ漫画と勘違いしている人が多そうな『ザ・ファブル』を推す。内容はちょっと抜けている凄腕の殺し屋が、一般社会に溶けこむために奮闘するというもの。真面目なシーンもあるが、ギャグ描写は比類なき面白さである。

・ビッグスピリッツ:『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』

熱心な浅野いにおファンというわけではないが、この漫画は「いま」感が強いのがとてもいい。そして、正直これに関しては、単行本を発売日に買ってもそれはすでに遅いような気がする。リアルタイムの連載で読むことに意味があるような漫画だと思うのだ。いま読むべし。

・週刊少年マガジン:『七つの大罪』

正直言って特にない。ただ、一時期の『七つの大罪』の勢いはすごかった。うむ。

・週刊少年サンデー:『該当なし』

読んでいません。

・週刊ヤングジャンプ:『キングダム』

愚問である。これは『キングダム』以外ありえない。合従軍編が頂点だったことは否定しないが、ここまで常に安定して面白い漫画は他にないだろう。リーマンは世間話にも使えるからマストで読んでおいた方がいい。野球、ゴルフ、キングダムだ。

・モーニング:『バトルスタディーズ』

高校野球にまったく興味がなくても面白いのが、この漫画のすごいところ。PL学園の野球部出身の作者が描く、あまりにもリアルな日常描写には説得力しかない。最近作風が微妙に変わってきているのが気になるものの、非野球ファンにこそ読んでもらいたい作品だ。

・週刊少年チャンピオン:『鮫島、最後の十五日』

やっぱり刃牙! と言いたいところだが、相撲を超熱く描くことに成功している本作をここでは推したい。迫力ある取組シーンは、「相撲ってスゲエんだな」と読み手に強く思わせる。個人的には、ジャンプの相撲漫画よりもこちらの方が好み。


──以下は月2回刊誌だが、勢いに乗って一緒に聞いてみた。

・ビッグコミックスペリオール:『血の轍』

現在もっとも不穏な漫画は何か? と聞かれたら、真っ先にこれを挙げるだろう。特に何も起こっていなくても、すべてのページのすべてのコマが不安で不穏。押見修造の現時点での集大成的な作品とも言える、母と息子の歪んだ物語だ。この後どうなるのか、まったく予想がつかない。

・イブニング:『JJM 女子柔道部物語』

年代的に小林まことの漫画を一切読まずに育ってきたのだが、この漫画を読んで「小林まことって、こんなにすごい作家だったのか!」と感動した。漫画が上手いってのは、こういうことなのだろうな。知らなかった人は、一度読んでみることをオススメするぞ。

・ビッグコミック:『BLUE GIANT SUPREME』

個人的に、現在もっとも面白いのがこれ。もうブッチギリの独走状態。完全に優勝である。ジャズはよく分からないとか言っている暇があったら、とりあえずこれを読んでおけ。『BECK』は音が聞こえる漫画だったが、『BLUE GIANT』はそれを大きく更新してしまった。

──以上である。いかがだっただろうか? 再度繰り返すが、これはあくまでTさんの超私的な意見である。そのことを踏まえた上で、作品選びの参考にしていただければ幸いだ。それではみなさん、良い漫画ライフを!

参照元:今日は何の日
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.