少なからぬ先進国が抱えている問題の1つ、肥満。特にアメリカでは深刻な社会問題となっている。そのアメリカで生まれ育ち、現在は日本在住だという男性が「なぜ日本人は肥満の人が少ないの!?」」という疑問を独自の視点で斬る動画を制作。内容を見ると……着眼点がユニークで興味深いので紹介したいと思う。

・なぜ日本人は肥満の人が少ないの?

その男性が制作した動画のタイトルは「Why is it so Easy to be Thin in Japan?」。再生回数150万回を超えているこの動画によると、成人したアメリカ人の30パーセントが肥満とされているのに対し、日本は3.5パーセントなのだとか。日本人に肥満が少ない理由について、動画では “豊富なバラエティと便利さ” に着目している。

例えば、アメリカ人が外で買える朝食は朝マックやパンケーキ、プロセスチーズを挟んだサンドイッチなどチョイスの幅が狭いらしい。「忙しくて自炊できなくても健康的な食生活を送りたい」と思っていても、選べるバリエーションが少ないという。

しかし日本では、マクドナルドといったファストフード店に負けないぐらい吉野家などのチェーン店が多く、安くヘルシーなメニューを提供。動画では、すき家の「たまかけ鮭朝食」が取り上げられていて、ご飯&みそ汁に焼き鮭&納豆といった栄養バランスが取れたヘルシーなメニューがたった390円だと紹介されている。確かに、アメリカでは滅多にお目にかかれないメニューだ。

・コンビニの充実度も理由のひとつ!?

お次はコンビニの充実度にも注目。どこにでも点在しているコンビニでは、おにぎりやサラダ、煮魚や野菜を使った総菜などバラエティに富んだ食品が、安い価格で揃えられている。

動画では、「コンビニの食品が最高に健康的だとは言わないが、最悪でもない」と説明。対するアメリカのコンビニで選べる食品はドーナツやブラウニー、クッキーなど種類が少なく、しかもこういった食品は砂糖等の宝庫だという。

・自動販売機ひとつとっても全然違う!

そして、アメリカ人に肥満の人が多い原因として、砂糖を多く含んだ炭酸飲料の消費量が多いことも指摘。日本でもコーラやファンタなどのドリンクは、どこでも簡単に手に入る。だが、自動販売機ひとつを取っても、日本ではホット&コールドを合わせてお茶が何本も! それに比べてアメリカでは、甘くないドリンクは水だけ……。

・動画の結論

食べたければ、日本にだってヘルシーとは言えない食品はたくさんある。だが、バラエティに富んだ食品を安く便利に入手できる日本では、より健康的な選択をしやすいから肥満の人が少ないのでは……と、動画では結論づけていた。なかなか興味深い分析ではないだろうか?

そういえばオーストラリアに住む筆者の妹も、日本に帰省するたびに「日本は何にしても物の種類が多いから面白い!」と口癖のように言っている。せっかく広い選択肢を与えられているのだから、その中から健康にベストな物を選べる賢い消費者になりたいものだ。

参照元:YouTube
執筆:Nekolas
Photo:RocketNews24.

▼こちらがその動画(英語)