2017年1月から連載を開始した『グルメライター格付けチェック』も、いよいよ最終回を迎えた。グルメ記事を執筆するグルメライター達の味覚は正しいのか──? そんなシンプルな疑問に白黒を付けるために始まった、ガチガチのガチ企画である。

これまでライター達は時に喜びを爆発させ、時に口が利けなくなるほど凹んだりもした。それもついに今回まで……! 最終回のお題はフィナーレにふさわしく、世界三大珍味として知られる「キャビア」でライター達の味覚をテストした。激闘の詳細は以下でご覧いただきたい。

・高い方を当てる

まずはルール説明をしよう。ライター達が見分けるのは、あくまで「高い / 安い」であり「ウマい / まずい」ではない。目隠しした状態で1度だけ試食し、高い方を当てるというシンプルなルールである。ぶっちゃけ50回も続くとは思っていなかった企画、それがグルメライター格付けチェックだ。

今回用意した高級食材は、ロシア産のキャビア・オセトラで、税込価格は18グラム入りで1万1880円である。チョウザメが禁漁のロシアにおいて、川をせき止めて造られた養殖場で育ったこのキャビアは「限りなく天然ものに近い」(店員さん談)と言う文句なしの超高級品だ。

対するはキャビアの代用品として使用される「ランプフィッシュキャビア」で、こちらは50グラム入りで税込561円となっている。価格差は過去最高レベルの約60倍、簡単に言えば「チョウザメの卵」と「ランプフィッシュの卵」の対決だが、果たして正解したライターはいたのだろうか?

今回は8名が参加し、キャビアと偽キャビアを真剣ジャッジ! しっかりとキャビアの味を知るライターが1人もいなかったため かなりの時間を費やしたが、迷いに迷ったライター達が導き出したファイナルアンサーは以下の通りである!!

・P.K.サンジュン(通算成績40勝9敗)の答え:A

「こんなのわかるハズがねえ。確かに違いはある。Aは皮がやわらかくBはプチプチしてた。両方とも魚卵だから風味というか味はあるんだけど、食べやすかったのはB。そして美味しいと感じたのもB。

だけど三大珍味って言うくらいだから、本物のキャビアはクセが強い気がする。同じ値段なら俺が買うのはB。だけどここはあえてのAで行こう。Aの方がクセが強いんじゃあ」

・K.ナガハシ(通算成績13勝4敗)の答え:A

「食べたこと無いからわからないな……。でもAのような気がしてならない。うん、Aにします。Bはトビッコ的な粒立ちの良さで、食べたことがある味がした。そして味がライト。一方のAはまったりと濃厚でしたね、なめらかというか。全然自信はないけど……うわどっちだ、もういいやAにします」

・中澤星児(通算成績32勝15敗)の答え:B

「すげえ難しいな。でもBかなと思いますね。理由はAは舌の上に乗せただけで海の味がした。それは人工的な味なのでは……? Bは粒が弾けてから海の味がした。今まで食べたキャビアもプチプチしてた気がするし、Bに近い気がする。プチプチ感と味を考慮して、意外と迷いなくBが超高級キャビアだと思います」

・Yoshio(通算成績27勝13敗)の答え:B

「あーん、Bですねコレは。Aはやわらかくて生臭い塩辛みたいな感じ。Bは弾けるくらいプチプチしてて生臭さもない。粒立ちがいいよね。Aと比べて口の中にドロッと残ることもない。ぶっちゃけAを食べた瞬間、これが何万もすると思えなかった。あれを高級料理店で出したら大変なことになるでしょ、詐欺だね。これは迷いなくBで」

・あひるねこ(通算成績22勝11敗)の答え:A

「超ムズいなコレ。食感が全然違うからなぁ……。いやーどっちだコレ。Aはブニっとした感じでBはプチプチしてた。そのプチプチが不自然で引っかかるなぁ。普通に考えればBなんだけど、味自体はAの方が好き。ちょっとBのプチプチ感が気になったのと、やや生臭かったのでAにしようかな? キャビアをどう捉えていいかわからない」

・GO羽鳥(通算成績32勝17敗)の答え:B

「キャビアなんて食べないからなぁ。Aはタラコみたいだね。うわ、Bはカズノコじゃん。食感は全然違う。んで答えはBで行く。ほら、キャビアってクラッカーにのせて食べるでしょ? 

Bは大袈裟なくらいプチプチしてるんだけど、これくらいの食感がないとクラッカーのクラッククラックに、キャビアのプチプチ、英語風に言うと “PONG PONG” がついて行かないでしょ? 一言でいえばBの方がパーティー感が強い。これはBで行く」

・和才雄一郎(通算成績29勝18敗)の答え:A

「なるほど。味の違いは明らかにありますね。Aの粒はハッキリしてなくて、Bはプチプチ感がある。……けど全然わからない。Bはカズノコ級のプチプチで、俺ならカズノコ買いますね。Aは今まで食べたことがない味で、甘味もある気がした。でも高い明太子は粒がハッキリしてるんだよなぁ。うーん、考えてもわからないからAで行きます」

・佐藤英典(通算成績27勝20敗)の答え:B

「いいですか? 答えはBです。俺は飲食店で働いてた頃、キャビア食べたことあるから。で、Aはグニョグニョしてて生臭い。Bはプチプチしてて塩分もしっかり感じた。Bなら納得できるけど、俺はAに1万円も出したくない。ただ心配なのは昔食べたキャビアが本物かどうかは疑わしいんだよな……。でも価値があるのは絶対にBだろ」

整理すると、答えはAが4人、Bが4人と真っ二つに割れた。……最終回っぽくていいぜ! 味や食感に明らかな差はあったが、キャビアそのものをしっかり捉えているライターはおらず、迷いまくるライターが続出した。ともあれ、いよいよ正解発表である!


AなのかBなのか!!!!!!!!!!!!!!


どちらが超高級キャビアなんだーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!


正解は……!!!!!!!!!!!!!!


A!!!!!!!!!!!!!!! Aがロシア産の超高級キャビア!!!!!!!!!!!! 4人が正解!!!!!!!!! よっしゃぁぁぁああああああ!!!!!! これは嬉しい! まさに会心の一撃!! というか、キャビアなんて滅多に食べないから偽物かどうか判断のしようがない! マジで難しかったぜぇぇええええ!!

というわけで、4名が正解となった最終回のグルメライター格付けチェック、キャビア編。ついに最終順位も確定し「どのライターの味覚が信用できるのか?」ある程度の基準が出来たハズだ。

これまでの激闘を振り返りつつ、今回は参加しなかったライター達の成績も含めた総集編を近日公開予定だから、どうぞそちらもお見逃しなく! とりあえずは、1年間ご覧いただき本当にありがとうございました!! シーズン2(超未定)があればそちらでお目にかかりましょう! アディオス!!

Report:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
こちらもどうぞ! →「グルメライター格付けチェック

▼正解発表の瞬間はこちらから。

▼正解で41勝9敗、正解率82%のP.K.サンジュン。「買うならBだけど、Aの方がクセが強いんじゃあ」

▼正解で14勝4敗、正解率77.8%のK.ナガハシ。「Aはこれまでに食べたことが無い味がしましたね」

▼正解で23勝11敗、正解率67.6%のあひるねこ。「普通に考えればBだけど……キャビアをどう捉えていいかわからない」

▼不正解で32勝16敗、正解率66.7%の中澤星児。「プチプチ感でBでしょう。意外と迷わなかった」

▼不正解で27勝14敗、正解率65.9%のYoshio。「Aが正解だったら詐欺でしょ」

▼不正解で32勝18敗、正解率64%のGO羽鳥。「Bの方がパーティー感が強かったよね」

▼正解で30勝18敗、正解率62.5%の和才雄一郎。「Aは今まで食べたことが無い味がしました」

▼不正解で27勝21敗、正解率56.3%の佐藤英典。「俺はAに1万円も出したくない!」

▼今回参加していないライターの成績も含めた「総集編」は近日公開予定だ。