本日2017年11月3日、ついに『iPhone X』が発売された。いろいろな新機能が搭載されているが、おそらく誰もが「顔認証(Face ID)」について気になっていることだと思われる。認証の精度やセキュリティ面は大丈夫なのか? と。
たとえば世界レベルの要人が、機密情報テンコモリのiPhoneXごとテロリストに拉致されたとしたら、iPhoneXを顔に向けられるだけでロック解除、ヤバイ情報がダダ漏れに……という恐れもある。そんな危機的状況の時、どうすれば顔認証ロック解除を防げるのだろうか? 様々な方法で検証してみたので参考にしてほしい。
・普通に使った場合、顔面認識力は極めて高い
まずFace IDに登録したのは、私(羽鳥)の顔面である。登録後、何度やっても私の顔面ならロック解除。
すぐそばに、iPhoneXを入手しそこねた佐藤もいたので、何回か佐藤の顔面でも試してみたが解除はされず、「ちがうよ!」的にブルブルっと震えながらロック解除はされぬまま。顔面認識力は極めて高い。
それではここから「もしもカツアゲ的に強引な顔認証を迫られた時、どのような顔をすればロック解除から免れるのか」の検証に入ろう。まずは、笑顔からだ。
・笑顔 → ロック解除
はたして緊急事態に笑顔になれるかどうかはさておいて、結論から言えば「解除される」だ。iPhoneXのFace IDは、わざとらしいまでの笑顔であっても、その人の「顔」として認識することがわかった。さすがはApple、恐るべき技術力だ。
・アントニオ猪木 → 解除されず
続いては、思い切りアゴを突き出して〜のアントニオ猪木を試してみた。しかも、笑っている猪木。機嫌が良い時の猪木さんだ。笑顔だったらロック解除されるのかと思いきや……なんとロック解除されず! さすが猪木。セキュリティも鉄壁だ。
・とぼけた顔 → 解除されず
絶対に口を割らない人は、顔面でも「知りません」という意思表示が現れるもの。完全黙秘。私は何も知りません……的な、すっとぼけた顔をしてみたところ、iPhoneXのロック画面も解除されることはなかった。とぼけ顔、これは強い。
・全力で変顔 → 解除されず
真顔になったらロック解除されちまう。絶対に真顔になってたまるか! 絶対に、絶対に……という勢いで顔を変形させてみると、たいていサムいことになる。しかし結果は「ロック解除されず」だったので、セキュリティ的にはアツいと言えよう。
・ギャル自撮り風 → 解除されず
アゴ的にはアントニオ猪木の逆方向。少しアゴを引いて、上目づかいでアヒル口。まるでギャルが自撮りをするような角度で顔認証突破を試みてみたが、結局はアントニオ猪木のような顔になってしまい、ロック解除はされなかった。猪木強い。
・コロッケ式の岩崎宏美 → 解除されず(安全)
上目づかいが鉄壁ならば、完全に上を向いてみたらどうなるものか。ということで試してみたのが、ものまねタレント「コロッケ」さんの十八番、岩崎宏美の『シンデレラ・ハネムーン』時の顔マネであるが、こちらも予想通りに鉄壁だった。
・コロッケ式の五木ひろし → 解除されず
コロッケさんのモノマネで、最もセキュリティ的に高そうなのが「五木ひろし」の顔マネである。結果は予想通りの「解除されず」、つまるところ鉄壁だ。コロッケ最強。もう日本政府は、コロッケさんに機密情報を託したほうが良いレベルだ。
・闘魂モードのアントニオ猪木 → 解除されず
さきほどは「笑った猪木」にしてみたが、今度は怒った猪木、燃える闘魂アントニオ猪木でチャレンジだ。その怒りの形相は、まさしく般若。結果は迫力の「解除されず」であった。おそらくオードリー春日の「鬼瓦」でも同じ結果になるだろう。
・マサイ族の戦士「ルカ」 → ロック解除
ここまできたら最強を目指したいので、おなじみ『マサイ通信』の主人公、vsライオン1勝の戦歴をもつマサイ族の戦士・ルカの顔マネをしたところ……ロック解除! 史上最強のマサイ戦士「サイトゥートゥさん」のマネをしておくべきだった。
・おどけた顔 → 解除されず
もしかして、これって、「目の開き具合」に関係してくるのでは……と考え始めたため、目をカッと見開いて、おどけた顔でロック解除に挑んでみたところ──結果は、まさかの「解除できず」に!! 目を開きすぎてもダメ、細めすぎてもダメなのか!?
・玄人(プロ)っぽい顔 → ロック解除
ここまできたら、もうひとつ、目に関する切り分けを試しておくべきだろう。ということで、非常に腹立つ「半眼(はんがん)」の表情でロック解除を試したところ……解除された! 半眼はイイのか!! なんだかよくわからなくなってきた。
・見下ろし型ガン付け → 解除されず
なんだか腹が立ってきたので、iPhoneXにメンチを切ることにした。下から行くか、それとも上から行くか……と悩んだ末、まずは「見下ろし型」でガンを付けてみた。もはやiPhoneXとのタイマン勝負。その結果は……「解除されず」だった。
・ハンカチで口ふさぎ → 解除されず
もしかして、判断基準は目ではない? そこで変化をつけてみたのが口である。ハンカチだけでなく、特に冬場なんかは、マスクをして口が隠れることもあるだろう。結果は「解除されず」だったので、いちいちマスクを外す必要がありそうだ。
・髪下ろし → ロック解除
人間、顔は変化していく。髪の毛なんて特にそう。ちょっとしたヘアスタイルの違いで「違う人」と認識されるのでは……と思って髪の毛を下ろしてみたが、iPhoneXはいとも簡単に「同じ人」のジャッジを下した。髪の毛は関係ない?
・フォーク時代のロン毛 → ロック解除
もしや前髪? 言われてみれば、前髪あるなしで顔の印象はだいぶ変わってくる。ということで、髪の毛をグワッと7:3どころか9:1、いや、11:マイナス1くらいに分けてみた。すると結果は……あっさりとロック解除。「髪の毛は関係ない説」が濃厚に。
・メガネ → ロック解除
となると気になるのが、やはり顔。そもそも「顔認証」なのだから当たり前だが、メガネをかけたらどうなるのか? これでダメなら、日常生活に支障をきたすぞ……と思いきや、マッハの勢いでロック解除。メガネくらいではごまかせないようだ。
・サングラス → ロック解除
今回、いちばんビックラこいたのが、このグラサン検証である。どう考えてもロック解除されないだろ……と思いきや! なぜかロック解除されたのであった……。グラス越しに目を見ているのか? もう本当に基準がわからなくなってきた。
・目を閉じる → 解除されず
ここにきて「もしや、目も関係ない?」と思い始めた私。そこで、そっと目をつむり、テレパシー的にiPhoneXとシンクロできるかどうかを試したところ、やはり結果は「解除できず」に。やはり目だ。どう考えても、ポイントは「目」だ!
・まゆなし
おそらく基準のひとつが「目」なのは間違いない。となると、「眉毛はどうなのか?」という疑問が生じるが、さすがに全ソリする勇気はないので肌色で塗りつぶしてみたところ、ロックは解除。眉毛の濃淡は、あまり関係なさそうである。
・おでこ全開 → ロック解除
私は生まれつきオデコが広く、よく「ハゲ」と言われるのだが、単にオデコが広いだけである。しかしながら、ハゲていると思われたくないので、いつもは髪の毛で隠している。そんな前髪をガバッと後ろに流してデコ全開にしてみると……解除!
・ヒゲ → ロック解除
男性の場合、ヒゲあるなしでも印象はだいぶ変わる。たとえそのヒゲがニセモノでも、パッと見だけなら「ヒゲの男」と認識されることだろう。ということで、ペンでヒゲを描いてみたところ……iPhoneXのジャッジは「同じ人」。ロック解除だ。
・目を閉じているのに開いている → 解除されず
ここまでやっておきながら、あらためて「目の問題」が気になって気になってしょうがないので、まぶたに目を描いてみた。この第三、第四の瞳をiPhoneXはどうジャッジするのか……と思いきや、解除できず。なるほど、たしかに別人だ。
・寝ている最中に目ひんむき(白目) → 解除されず
もしもグースカ寝ている最中にテロリストが家宅侵入してきたら、まちがいなくiPhoneを顔面に向けて「強引に目をひんむく」はず。なにせ目がポイントっぽいからな。しかし、ひんむいた末の目が「白目」だった場合、解除はされなかった。
・寝ている最中に目ひんむき(起きる) → 解除される
同じ条件で「ハッ?」と目が覚め、パチクリと可愛らしく目を開いてしまったら……iPhoneXは「同じ顔」と認識し、ロックは解除されてしまうようだ。よって、就寝中における顔認証セキュリティ対策としては、「白目になる」が最強である。
・今回の検証における結論
以上、全24種類。おそらくiPhoneXが「同じ顔かどうか」を判断する1つの基準は「目」であろうと思われるが、セキュリティ的に最強なのは、どう考えても「コロッケの顔マネ」である。漏れたらヤバい機密情報を保持している世界の要人たちは、いますぐ「コロッケの顔マネのマネ」の練習をしておいたほうが良いだろう。
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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