ここ最近、密輸に関するニュースが世界を賑わせている。肛門に金の鎖(×4)を隠したり、肛門に黄金(600グラム)を隠したりと、古典的な手法「肛門系」が多発中。世界中の税関職員たちの意識は肛門に集中しているといっても過言ではないだろう。
そんななか、欧州帰りの日本の女子大生(21)が大麻の密輸容疑で逮捕された。おそらく誰もが「女子大生も肛門に……いや、もしくは……!!」と妄想したと思われるが、彼女が大麻を隠していたのは肛門ではなく、残念ながらホットドッグだったという。
しかし、このニュースを知った某ドラッグ事情通は、悲しむどころか怒っていた。
・おなじみボブさん
まずは今回の事件を簡単に説明しておこう。欧州方面から上海経由で広島空港に到着した女子大生(21)のスーツケースの中から「ホットドッグに挟まれた大麻」が見つかり税関の職員が通報、そしてそのまま彼女は広島県警に逮捕された……ってな感じ。
そんな今回の「女子大生ホットドッグ大麻密輸事件」について静かに怒りをあらわにしているのは、危険ドラッグに警鐘を鳴らしまくる正義のドラッグ事情通・ボブ麻亜礼(まあれい)氏だ。一体全体、何に対して怒っているのか? ボブさ〜ん!
──肛門じゃなかったから怒ってるんですか?
ボブ「ちげえよ。この欧州帰りの女子大生(21)、ナメすぎだろって……」
──ナメすぎの女子大生(21)……
ボブ「それも欧州産のホットドッグを……って、ばかやろう。ちげえよ。彼女がナメてるのは欧州産のホットドッグじゃなくて、日本の税関。甘く見すぎ」
──そういえばボブさん、成田空港の麻薬犬(通称チャッピー)と戦ったこともありますもんね。
ボブ「ああ、いろいろ修羅場をくぐってきた。そんなオレが前々から強く訴えていたのが「ブツの国境越えだけはするな」ってこと。この女子大生はロケットニュースのボブ記事を読んでいなかったんだな。そこがまず、ひとつめの喝(かつ)だ」
──最初の1喝いただきました。ふたつめの喝は、どこでしょう?
ボブ「日刊スポーツによると、「隠して持ち込もうとしたわけではない。忘れていただけ」と彼女は供述してるそうだ。「忘れていただけ」……ってのは、たしかによくある」
──ないですよ!
ボブ「……ないか。まあ、あるにせよ、ないにせよ、彼女の隠し方は、あまりにもずさんだ。これが2喝め。これな、珍しく写真が公開されていたんだよ。日刊スポーツの記事に」
──ボブさん日刊スポーツ好きですねぇ。
ボブ「神戸税関広島税関支署が提供した写真らしい。で、その写真を見て、オレはビックリしたもんだ。こりゃバレるだろ……って感じでな。ちょっと再現してみようか」
──えっと、大麻のかわりに……お茶、お茶……あぁ、お茶、ないですね。塩昆布ならありますが。
ボブ「その塩昆布でいいよ。これをパケに入れて……ホットドッグに挟んで……よし、できた\(^O^)/」
──こりゃバレますよ。
ボブ「本当に挟んであるだけなのな。オレさ、もっとさ、パンに切り込み入れて、その中に隠したり、いろいろ工夫してんだろうなぁ……って想像してたのよ。そしたらコレ。喝だよ」
──こんなんでバレないと思っていたのが喝であると。
ボブ「そもそも、こんなナマモノをスーツケースに入れておくって時点で怪しいし、パケ(プラスチック袋)に入れてある時点で言い逃れできねえよ。しかも、だ……」
──しかも?
ボブ「日刊スポーツの写真をよ〜く見てみると、パケの中に入っている大麻が、めちゃくちゃ “上モノ” に見えるんだよ。さすが欧州! って感じで。これが3喝め」
──ええっ、そこが喝なんですか!?
ボブ「こんな上モノ、そりゃニオイもキョーレツなはず。最近、大阪のラーメン屋さんも「ニオイ」が元で逮捕されただろ。通(つう)な客から「大麻のニオイがする」って声があったらしく……」
──そのお客さんも調べた方がいいですよね(笑)
ボブ「そんな通の人間の100万倍以上は鼻が利く麻薬犬(チャッピー)がスタンバってるのが日本の空港。ハナクソくらいのサイズのブツですら、確実に嗅ぎ分けるのがチャッピーなんだよ。バレないわけがないんだよ」
──ボブさんが言うと説得力あります。
ボブ「こんなしょーもないことで人生に傷が付くのはもったいないぜ? 若いなら、なおさらだ。だから、あらためて警鐘を鳴らしたい。「ブツの国境越えだけはするな」ってな。特に日本の税関は厳しいぞ。オレから言えるのはそれだけだ」