カブトムシ……それは子供たちのヒーローである。私(中澤)も例に漏れず、子供の頃カブトムシにカッコ良さを感じていた。当時、カブトムシを飼ってる友達が羨ましくて仕方がなかったのを覚えている。
そんな少年時代の憧れを思い出したのは、暗いバーでマスターが持ってきた皿を見た時。皿には、レモンとスイカが盛り付けられ、スイカの上にはカブトムシが鎮座していた。目が合う。約20年ぶりに見るカブトムシはなんだかとても小さく見えた──
・珍味が集まる店
この店は神奈川県桜木町の『珍獣屋』。オオグソクムシやウーパールーパーをはじめ、ゲンゴロウ、ピラニア、ウミガメの卵など珍味が勢ぞろいしている店だ。
そんな中、2017年8月9日から提供されているのが「カブトムシの丸揚げ」である。前述の通り、少年時代の想いがフラッシュバックするほど、そのままの姿で出てくるカブトムシ。3年の歳月をかけて食用に育てられたものであるという。ちなみに値段は1匹1480円だ。
・ガチのカブトムシ
食用と言えども、その硬い甲殻や角はまぎれもなくカブトムシである。現物を見るまでは、「ちょっと食べやすいように柔らかいのかも……」なんて思ってたが、そんなことは一切ない。どこからどう見ても、ガチ中のガチのカブトムシである。
以前の記事で、ゲンゴロウやコガネムシを食べた私だが、この時、私の胸に去来した想いはその時とはまた違った。誤解を恐れず言うなら……キャッチーな見た目が逆にキツイ。
・食べてみた
とは言え、準備万端のカブトムシを前に、いつまでもブツブツ言ってるわけにはいかないのも事実だ。経験上、昆虫系は食べるまでは難関だが、一歩踏み出してしまうと意外とウマイというパターンが多い。というわけで、食べてみよう。バリッ!
バリバリ
バリバリボリボリ
バリバリボリボリバリバリボリボリバリバリボリボリ……
……………………………………うん。土臭い。
圧倒的な土の風味の中に、若干、墨汁のような味わいがある。さらに、食感はカルシウム感がスゴイというか、全体的に羽羽しい。
・来店する際は覚悟を決めて
メニューでは「大自然の味! 決して美味いとは言いません……」と紹介されているが、その言葉に偽りなしである。他にも、超個性的なメニューが揃うこの店。インスタ映えしそうなものも多いが、行く時は食べきる覚悟で臨んでくれ。
・今回紹介した店舗の情報
店名 珍獣屋
住所 神奈川県横浜市中区野毛町1−45
営業時間 月〜金、日、祝日17:00~21:00 / 土17:00~23:00
定休日 不定休
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼珍獣屋メニュー
▼比較的普通のメニューもある
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]