学校で1日中勉強して頭を使いまくった子供なら、帰宅後は思いっ切り遊びたいと思うもの。しかし、たくさんの宿題に追われていると、なかなか自由時間が取れないこともあるだろう。

その日に学んだことを復習するためにも、宿題は大事だが、なんと米フロリダ州のある地域の小学校で全面的に禁止になったというのだ。ただ、その代わりに推奨されている物事があるらしい。一体何だか分かるだろうか?

・ある地域の小学校で宿題が全面的に禁止に!

米ニュースサイト『The Washington Post』によると、全面的に宿題が禁止になったのは、米フロリダ州マリオン郡の31の小学校だ。帰宅してから計算ドリルや問題集、作文などに取り組む必要がないだけに、子供達にとっては最高に嬉しいニュースだと思う。

しかし、今まで出されていた通常の宿題とはオサラバできるが、その代わりに毎晩子供達は少なくとも20分間、親と一緒に本を朗読することが課せられるようになった。

・子供達は朗読用の本を自由に選択

子供達は、朗読用の本を自由に選ぶことができて、自宅に保護者がいない場合はボランティアの助けを借りたり、オーディオブックも活用できるとのこと。マリオン郡で宿題が全面的に禁止になったのは小学校だけで、中学校と高校では通常通り生徒に宿題が出される。

・保護者の意見は賛美両論!?

この取り決めは、「幼少期の子供に宿題を課しても学業の進歩を望めないが、朗読には効果がある」との調査結果をもとに決定が下されたのだという。

しかし、「宿題をする子供の方がテストの結果が良く、宿題をすることにより時間の管理の仕方を覚え、“しなければいけないことをする” という責任感を持てるようになる」と指摘する専門家もいて、その点では意見が分かれているようだ。また、保護者からも賛否両論の意見が挙がっていると報じられている。

親と子供が一緒に本を朗読すれば、親子の絆を深められるメリットもありそう。だが、朗読は宿題のように学校に提出して教師がチェックできないだけに、保護者のなかで朗読をサボる人が出てくる可能性もありそうだ。

参照元:The Washington Post(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Wikimedia Commons