夏まっ盛り。湿気ムンムン、じっとり不快な空模様。そんな暑い日に欠かせないエアコンだけど、うっかりリモコンを踏んづけたり、行方不明にした経験のある方もいるのでは?

替えのリモコンを買うにも旧型は入手困難。オークションなんかだと、結構いいお値段だったりもして……。とはいえ、リモコン無しでは温度調整もできない。もう勘弁して!ってわけで、世の中には複数メーカーのエアコンに対応した「汎用リモコン」なる便利なものがある。

・いくらなんでも安すぎる

ここまでは誰でも知ってるフツーの話だが、普通じゃないのはアマゾンで売られている中国製「激安」汎用リモコンのお値段。世界各国、千種類ものエアコンに対応した多機能汎用リモコンが、激安を超越したゴミみたいな捨て値で叩き売られている……。

問題の商品は「各社共通1000種対応・エアコン用ユニバーサルマルチリモコン」で、又の名を「1000インワン」。ファミコン世代の魂を揺さぶる「インワン」ネーミング。

アマゾンでは10を超える販売店がこのリモコンを取り扱っていて、70円とか130円とか、アホみたいな値段で競い合っていた。ちなみに今回確認した最安値は驚きの「送料込み」39円! 一瞬、アマゾンがぶっ壊れたかと思いましたわ。

しつこいようだが、中国からの国際送料込みで39円! いくら物価が安いったって39円はおかしい! どんな仕組みだ! と勢い余って買う私。届くのか、ウソなのか? 詐欺られても39円なら、ま、いいか……みたいな感じで、それでも用心のためポチる直前、2千を超えるカスタマーレビューを軽く流し読むと──。

「基本性能はOK。LEDライト機能も便利」
「お財布に優しく、目に厳しい」

といったポジティブレビューが65パーセント。そして……。

「一週間で壊れた!」
「説明書がスペイン語。せめて英語だったら……でもGoogle翻訳で読めました。未来に生きてる感じがする」

3割ちょいのネガティブレビューが拮抗。実際買ってみると、発注から約二週間後、忘れた頃に「東莞(広東省東莞市)」のスタンプが押された、スッカスカの封筒がポストに投げ込まれまして──。

封筒からリモコンを出すと、買うとき「1000インワン」だったはずの商品名がいつの間に「5000インワン」と、一気に5倍もパワーアップ(?)していた!

しかも、ラッキーなことに(スペイン語じゃねーか!と非難轟々だった)付属マニュアルは英語表記に。巻末の対応コード表が小さくて見づらいものの、表からメーカー名を探し出し、ダイキンなら751〜774。という感じで該当メーカーの固有番号をひとつひとつリモコンに入力してゆくと、あるとき突然、当たりくじを引いたようにエアコンが動き出すという具合。使い勝手は数千円クラスの汎用リモコンとさほど変わらない。

・10個買っても390円。壊れたら買い換えろ!

「5000インワン」と大風呂敷を広げつつ、適応するエアコンの約8割は中国製。しかしもちろん日本製エアコンも網羅されていて、ウチの三菱やダイキンのエアコンは問題なく操作できた。あとはカスタマレビューにもあったように、一週間で壊れないことを祈るばかり。一週間で壊れるリモコンって、却って作るの難しそうな気もするけど……。ま、最悪、8台買えば夏は乗り越えられるぞ!

参照元:Amazon
Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

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