突然だが、筆者は空き巣被害に遭ったことがある。とくに大した物は盗まれていないが、逆に “ある物” が残されていて驚いた。それは……ウンコ。庭にウンコが残されていたのだ。犬や猫の糞なんじゃないの? と思う人もいるかもしれないが、イヤイヤ、あれは立派な人糞だった。
一体なぜ庭に人糞が? 調べてみたところ、「捕まらないための古い願掛け」として現場でウンコをしていく空き巣が存在するのだとか。そのジンクスが功を奏したのか、ウチに入った空き巣は未だに捕まっていない。
……しかし、ときは2017年。空き巣の皆さんは、もう現場にウンコは残さない方がいいだろう。なぜならこの度、盗みに入った家でウンコを流さなかった男が、DNA鑑定で御用になったからだ!!
・現場でウンコを流し忘れた犯人
2016年10月7日、米カリフォルニア州ベンチュラ郡の民家で空き巣事件が起こった。被害内容は明らかになっていないが、なんとこの空き巣、侵入した家のトイレでウンコをし、流さずにそのまま去ったというのだ。
健康状態など、ウンコには持ち主に関する情報がたくさん詰まっている。警察も貴重な証拠品として、このウンコのDNA鑑定を行ったところ……ビンゴ! “持ち主” の特定に成功し、2017年7月、犯人として浮上していたアンドリュー・デイビッド・ジャンセン容疑者を逮捕した。
『BBC』によると、ジャンセン容疑者はトイレを流し忘れただけとのこと。冒頭の “願掛け” とは関係がないらしい。
・毛や唾以外からもDNAは検出される
映画やドラマなどでDNAの存在は広く知られていても、熟知している人は少ないはず。今回の事件を担当した刑事も「毛や唾以外からもDNAが検出される。そのことを知らない人は多い」と話している。ジャンセン容疑者も、ウンコごとき……と油断し、流し忘れてしまったのかもしれない。
・殺人事件を解決した例も
他にもウンコが決め手となって、解決された事件がある。『Ventura County Star』によると、1997年に起こり、長いこと未解決となっていた殺人事件が、現場に残されていた犯人のウンコのDNA鑑定がキッカケで解決されたという。2014年のことだ。
空き巣に入られた上に、ウンコが残されているだなんて、まさに踏んだり蹴ったり。本当に気分が悪いもの。空き巣の皆々様におかれましては、侵入先でウンコをするのは是非ともヤメていただきたい……ってでも、逮捕につながる可能性があるなら、ウンコを残していってもらった方がいいのかも? ううーん、悩みどころだ。
参照元:NIXLE、Ventura County Star、BBC(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.