月の最終金曜日といえば、「プレミアムフライデー」である。今さら説明するまでもないことだが、政府と経済界が提唱し、最終金曜日は15時に帰ろうという働きかけだ。

すでに一般に浸透しているはずの取り組みなのだが、驚いたことに15時に帰れない人がいるという。しかも、企業が呼びかけているにもかかわらず、ネット上の声を見ると15時に帰ることを断念する人が後を絶たないようだ。これは……いわゆる「プレミアムフライデー離れ」が、深刻化の一途をたどっていると言えるだろう。

・3月31日の段階で急激な冷え込み傾向に

プレミアムフライデーが実施されたのは、2017年2月末の金曜日だった。すでに遠い過去のように感じている人も多いと思うのだが、その当時、企業は大々的に便乗して商品の販売やサービスの提供に躍起になっていた。

しかし、続く3月31日になると、その傾向は明らかに下火になる。すでに忘れ去られてしまったかのように、スルーする企業も現れる始末。一方、大手百貨店やスーパー・コンビニなどは、初回ほどではないにしてもプレミアムフライデー需要を見込み、わざわざ商品を開発して販売するなどして機運を高めようと努めていた。

・打開策はあるのか?

ところが、潜在的なプレミアムフライデーに対する忌避感と、現実的問題の狭間で揺れる消費者は、プレミアムフライデー離れの方向に傾き、企業の呼び掛けもむなしく、忘れ去られて行く雰囲気に歯止めがかからなくなってしまったようだ。

一部では、「年度末の最終金曜日に早く帰れる訳ないだろ!」という声もあるようだが……。はたして今後、プレミアムフライデーは存続していくことができるのだろうか? これならいっそのこと、毎日15時に帰る “プレミアムエブリデー” にしてみては?

参照元:Twitter「プレミアムフライデー」
執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24