日本でもっともリアルガチな芸人といえば、出川哲朗さん(53歳)である。名人レベルのリアクション芸はもちろんのこと、笑いの神が舞い降りたとしか思えない奇跡の数々は、出川さんにしか生み出せない名人芸といえるだろう。

そんな出川さんは、実は若い頃からすでに奇跡を起こし続けていたことをご存じだろうか? なんとあの国民的映画『男はつらいよ』にエキストラとして出演していたのである……しかも5回! まさか後のリアクション王と寅さんに接点があっただなんて……さすが出川さんとしか言いようがない。

・5作連続出演

『男はつらいよ』といえば、山田洋次監督、主演は渥美清さんの下町人情コメディ映画である。シリーズは48作まで、世界最長の映画シリーズ(作品数)としてギネスブックにも認定された、日本を代表する名作映画シリーズだ。

そんな名作映画に出川さんが出演したのは1987年公開の『男はつらいよ 幸福の青い鳥』から、1989年公開『寅次郎心の旅路』までの5作品。出川さんがウッチャンナンチャンらと「劇団SHA・LA・LA」で活動していた時期とも同時期である。

気になる役柄だが、いわゆる “チョイ役” で、ストーリーに影響を与えるような重要な役回りではない。ただ、セリフはしっかりあるし、何より寅さんや、妹の “さくら” と同じ画面に収まっていること自体が奇跡といえるだろう。

今でこそ、“奇跡を起こす男” として知られる出川さんだが、当時から誰も気付かないところで奇跡を起こしていたことになる。今でも作品を観れば、バッチリと若かりし頃の出川さんの姿が確認できるから、気になる人はぜひチェックしてみよう。

参考リンク:男はつらいよ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.