よく自転車に乗る人は、1度ぐらいは盗難に遭い悔しい思いをしたことがあるのではないだろうか。かくいう筆者も、今までには少なくとも5回はチャリンコを盗まれて、いたたまれない思いになったことがある。

しかし、自転車を盗まれてもきちんと返却され、しかも納得いく理由が書かれた手紙が添えてあったら、かなり受け止め方が違ってくるのではないだろうか。まさに、そんな経験をした男性がFacebookで「助けになれて良かった」と少女に呼びかけ、その心温まるエピソードが話題を呼んでいるのである。

・盗んだ自転車に手紙を添えて返却した少女

‟M” と名乗る19歳の少女から自転車を返却され、謝罪の手紙が添えられていたことに気付いたのは、米バージニア州プラスキ郡のジョシュ・ボーデン保安官だ。

その手紙には、携帯電話も所持金も持っていなかったというMさんが、夜中の2時に道を歩いていると酔っぱらった青年達に絡まれて危険を感じ、ジョシュさん宅に置いてあった自転車を借りることにしたと書かれていたのである。

彼の自宅の車道に保安局のパトロールカーが駐車してあったことから、「保安官なら、若い女性が直面した危機感を理解してくれるだろうと思った」とも綴られていた。

・FacebookにMさん宛てのメッセージを投稿した保安官

ジョシュさんは、Mさんから手紙を受け取るまで自転車が盗まれていたことにも気づかなかったそうで、返却したのだから ‟盗み” だとは思わないと語っている。

彼は、自身のFacebookページにMさんの手紙の写真を掲載し、さぞかし怖い思いをしたに違いないと彼女を気遣い、「自分の自転車が役に立って無事に帰宅できたことを嬉しく思う」と投稿。そして、次に似たような状況に陥ったら、遠慮せずにドアをノックして助けを求めて欲しいともメッセージを添えている。

・女性が危険な目に遭わないよう助けてあげて!

それほどMさんと歳が変わらない娘がいるというジョシュさんは、Mさんの手紙をSNSでシェアすることで、若い女性は自身を危険な目にさらさないよう気をつけ、もし困った女性がいたら助けてあげてほしいとネットユーザーに呼びかけている。

自転車を盗まれても、このような手紙を貰って怒る人はまずいないだろう。Mさんがトラブルに巻き込まれずに、無事に帰宅出来て何よりだった。

参照元:Facebook @Josh BowdenInside Edition(英語)
執筆:Nekolas