私(佐藤)は街をブラブラ歩くのが好きだ。何気なく歩いていて、「これは!」と思うものに出会えることがあるからだ。最近、東京・新宿のゴールデン街を歩いていたところ、あるお店の入り口に掲げられた、メニューが目に飛び込んできたッ!
こ、これは!? 「くそじじぃどんぶり」だとッ! ウマいのか? どんな料理なんだ? そもそも食えるのか? 頭のなかに数々の疑問が浮かんでくる。これは食ってみるしかないだろう。ということで、早速食いに行ってみたぞ!
・年季の入った店
お店は、靖国通りから吉本興業の東京本部に向かう途中にある。花園神社の真裏あたり、外観はかなり年季が入っている。
「焙煎コーヒー」って書いてあるから、ここは喫茶店なのかな? 入り口横に貼り出されたメニューを見ると、ざるそば・茶蕎麦・ピザトースト・日替わり手づくりパン……。
その下にあるのは~……。ナニッ! これは何だ? くそじじぃ、くそじじぃどんぶりッ!!
・くそじじぃ!
これは食べてみるしかないだろう。どんな料理なのかさえも、想像がつかないのだが、とにかくお店に入ってみるしかない。ということで、そのまま入店。店内は中央にテーブルがあり、壁に沿うようにしてカウンターがあった。小さなお店で10人も入ったらいっぱい。
私の目的はくそじじぃどんぶりだけなので、お酒は頼まずに、コーヒー(800円)を注文。そしてくそじじぃどんぶり(600円)だ。それとは別に、チャージとして1000円がかかる。つきだしはスモークチキンと玉子焼きである。
・一体どんな料理なのか?
それにしても、かなり渋いお店。昭和の雰囲気が店全体に漂っている。お店のスタッフは日替わりらしく、この日はとても明るい感じの女性がカウンターの中にいた。てっきり頑固なマスターでもいると思ったのだが、マスターはここと仲間の2階のお店にいるとのこと。
さて、問題のくそじじぃどんぶりなのだが、くそじじぃが作っている訳ではないらしい。ちなみにスタッフの方の話によると、マスターが考案したという。なるほど、それでくそじじぃなのか。期待と不安を抱きながら待っていると、ついに来た!
・どんぶりの招待
お? コレは? 目玉焼き丼? ご飯には塩昆布、目玉焼きの脇には紅ショウガがあしらってある。これはくそじじぃどんぶりなのか。何だか得体の知れないものが出てくるとばかり想像していたが、意外と普通でやや拍子抜けしてしまった。
とはいえ、最近目玉焼きなんか食べていない。ご飯とタマゴの相性は、言うまでもなく抜群である。実際に食べてみると、これがマズい訳がない。お店に漂う昭和の雰囲気と相まって、美味しく頂くことができた。
・遊び心を楽しみたい
思えば最近、メニューを見て心が躍るようなことはあっただろうか? 何が出てくるかわからない。飲食店でそんなワクワクを感じたことは、久しぶりではないだろうか。コレは紛れもなく、マスターの遊び心。何だかホッコリした気分で、お店を後にした。
「目玉焼き丼」とメニューに書いてあったら、確実に頼まない料理。それをネーミングひとつで、ドキドキとワクワクを添えて提供している。いつまでも、こういう遊び心を楽しむ客でありたいものだ。
・今回訪問したお店の情報
店名 シャドウ
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-1-8
営業時間 17:00~翌6:00
定休日 なし
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24